アルペンスキー — 2018/2/4 日曜日 at 23:55:11

【アルペンジャパンパラ】森井が回転で優勝、平昌に向けて視界良好

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平昌パラリンピックにつながる滑りを見せた森井大輝=菅平高原パインビークスキー場(撮影/植原義晴)

「2018ジャパンパラアルペンスキー競技大会」は4日、回転が行われた。

男子座位で圧巻の滑りを見せたのが、森井大輝(トヨタ自動車)だった。1本目は安定した滑りで、ただ一人46秒台をマーク。「それが本当なのか再現したかった」と臨んだ2本目も最速タイムを刻み、優勝した。

過去4度のパラリンピックで4つのメダルを獲得し、2016-2017シーズンは、3度目となるIPCアルペンスキーワールドカップ男子座位で個人総合優勝を果たすなど、世界トップに君臨する森井だが、パラリンピックでの金メダルはまだ手にしていない。平昌大会に向けて準備した最新のチェアスキーは、今まで以上に細かなセッティングが可能になり、持ち味の華麗な弧を描くカービングターンにより磨きがかかった。今日のレースでも「急斜面の安定性が上がって、旗門に対してより近づけるようになった」と話すように、手ごたえを感じた様子。

新たな挑戦にはニューリスクがつきものだというが、今の森井はそれをコントロールする技術もメンタルも身に付けている。平昌で金メダル獲得へ――。悲願達成に向け、迷わず進んでいく。

ラグビーで培った脚力と体幹、精神力を活かし、急成長を遂げる本堂=写真は4日の回転

女子立位の本堂杏美(日体大)は、初日の大回転に続いて回転でも頂点に立った。先天性左全手指欠損の障がいがあるが、幼少期からラグビーを始め、高校3年には18歳以下の日本選抜に選ばれた経歴がある。日体大でもラグビー部で活躍していたところ、大学関係者からパラリンピック競技への転向打診があり、2016年からスキーヤーとしてのキャリアをスタートさせた。

日本女子では立位の選手が少なく、待望の新人選手。座位や立位のカテゴリーや男女に関係なく、先輩たちからも温かいサポートを受け、成長を重ねてきた。そして、海外のレースでも結果を残すまでになり、平昌パラリンピック日本代表に選ばれた。初日の大回転では、ウエイト用の義手を左手にはめて滑った。これまでは左ターン時に左手が下がっていたが、今シーズンから義手をつけることで意識的に前に出すようになり、バランスが保てるようになったという。また今日の回転は、「まだ脚力で滑っている」ことが課題だとし、「もっと身体全体を使って滑れるようになりたい。道具のスポーツなので、スキー板や義手とも仲良くなることが目標」と本堂は話す。

進化の途中で挑む、世界最高峰の舞台であるパラリンピックではどんな飛躍を見せるのか、楽しみだ。

(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)