【JISHC2012】日本はカナダに2-6で完敗

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試合直前に円陣を組み、集中力を高める日本の選手(撮影/荒木美晴)

長野市のビッグハットで開催されている「IPC公認 2012ジャパンアイススレッジホッケーチャンピオンシップ」は2日目を迎え、第2試合に登場した日本はカナダと対戦した。予選2連勝が期待されたが、第2ピリオドで4失点するなどカナダに翻弄され、2-6で敗れた。第1試合は、韓国が先制点を挙げるもノルウェーが逆転、3-1でノルウェーが勝利した。

チャンス活かせず、痛恨の失点

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フェイスオフでにらみ合う両チームの選手

いつもどおりゴール前で円陣を組み、大きな掛け声で気合を入れた日本。対戦相手は、世界トップ4が対戦した昨年秋の大会でも優勝している、強豪・カナダだ。

第1ピリオドは、カナダのペナルティーで何度も得点のチャンスが生まれるが、相手の徹底したディフェンスの前にゴールを割れず。だが、日本も先発マスクを被った馬島誠がカナダの5本のシュートをすべて抑え、両チームとも無得点のまま第2ピリオドへ。

第1ピリオド終盤のカナダのペナルティーを持ち越したため、その第2ピリオドは日本が1人多いパワープレーから始まった。このチャンスを活かして先制点を狙いに行った日本だったが、カナダの鋭いチェックにことごとく攻撃の芽を摘まれ、逆にターンオーバーからGreg Westlake(FW)に先制点を決められた。

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1ゴール1アシストの吉川守(FW)

日本は6分4秒に吉川守(FW)のゴールで同点に追いつくが、その直後に追加点を決められてからは、ゲームの主導権はカナダに。このピリオドで4失点と崩れた。

最終ピリオドはゴールキーパーを馬島から福島忍にスイッチするが、一度狂った攻守のリズムがなかなか取り戻せず、1点は奪うもさらに2失点。最後までカナダの猛攻を止めることができなかった。

トータルで6失点という結果に、中北浩仁監督は厳しい表情で、「くだらないゴールが多い」とバッサリ。メンタルの低下とゴールキーパーを含む守備の出来に注文をつけた。明日の対戦相手である韓国については、「スピードも上がってきているし、各国のことをよく研究している」と警戒したうえで、「ゴール裏の展開では負けない。(キャプテンの)遠藤を中心に組織プレーで勝負する」と話した。

第1試合 韓国1-3ノルウェー

ともに1敗同士の対戦となった韓国対ノルウェーの第1試合。韓国は序盤から積極的に相手陣地に攻め込み、ゴールを狙う。対してノルウェーは全員で死守するが、9分4秒、粘り強くゴール前に詰めていたByeong seok CHO(FW)がシュートを決め、リードを奪った。

先制点を挙げて、勢いに乗る韓国。だが、パラリンピックで5大会連続メダルを獲得している経験豊富なノルウェーは焦らなかった。第1ピリオド終了まで残り20秒で、韓国ゴール前でじっくりとパックをまわしてつないだパスをEskil Hagen(DF)が落ち着いて決め、同点に。

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混戦のなかパックを死守するMorten Varnes

第2ピリオドも手に汗握る接戦となったが、韓国はペナルティーを重ねて、ペースダウン。そのパワープレーのチャンスをノルウェーが確実にものにして、終盤に逆転に成功した。最終ピリオドも一進一退の攻防が続くが、試合終了が迫った14分37秒、ノルウェーの攻守の要であるRolf Pedersen(DF)が持ち前のスピードとスティックさばきで鮮やかに相手ディフェンスを抜き去り3点目。さすがの存在感を見せつけた。

●18日試合結果●

<第1試合>
韓国 1-0-0=1
ノルウェー 1-1-1=3 

<第2試合>
カナダ 0-4-2=6
日本 0-1-1=2
(日本得点:①吉川 A遠藤 ②高橋 A吉川)

※MA SPORTSは、2012JAPAN ICE SLEDGE HOCKEY CHAMPIONSHIPSのオフィシャルメディアです。

(取材・撮影/荒木美晴)