アイススレッジホッケー, パラアイスホッケー — 2009/2/26 木曜日 at 21:19:22

カナダカップ二日目、日本ドイツに勝ち2連勝

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ドイツ戦を前にレフェリーに挨拶する主将の上原大祐

カナダ・バンクーバーで開催されているアイススレッジホッケーカナダカップは、現地時間の25日に競技2日目を迎え、日本代表はドイツと対戦し、4-1で勝利した。日本は2連勝。26日に、同じく無敗のカナダと対戦する。

対戦相手のドイツは、前日夜のカナダとの試合で実に12点をとられる大敗を喫している。そして、翌日はいきなり第一試合に登場と、体力的にも精神的にも日本のアドバンテージがあるなかでの試合となった。連勝して波に乗りたい日本は、フォワードに遠藤隆行を配してより強力な攻撃布陣となったセットでスタートした。出足からとばし、ペースをつかみたいところだったが、この日は両チームともペナルティが続出する荒れた試合に。

その沈黙を破り、先制点を挙げたのは日本だった。第一ピリオド終盤、須藤悟(DF)が反則をとられ、キルプレイに追い込まれた日本は、フェイスオフで安中幹雄(FW)がゴール裏に流したパックを伊藤仙孝(FW)が死守。反対サイドのポール裏からゴール前へ運び、それがパスカットを狙ったGKのスティックに当たり、パックはゴールに吸い込まれた。混戦の中でラッキーも重なった先制点であったが、伊藤にとっては記念すべき全日本代表初ゴールとなった。

第一ピリオド終了間近に1点を返され、同点で迎えた2ピリ。重苦しい雰囲気が漂いつつあるなか、試合を動かしたのはまたしても日本だった。序盤の4分1秒、石田真彦(DF)が味方ブルーライン付近で取ったパックを芸術的ともいえる3人抜きの中央突破で、見事ゴール右すみにシュート。価値ある追加点を挙げた。
その後、日本は14分にも遠藤が3点目を奪取。さらに、残り時間30秒を切った14分32秒に、遠藤と上原大祐(FW)のダブルアシストで高橋和廣(FW)が意地のシュートを決めて、3点差をつけた。これが決勝点となり、4-1で勝利した。

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後頭部の髪を「夢」の文字に刈り込み、記念すべき代表初ゴールを挙げた伊藤仙孝

トータルシュート数はドイツの12本に対して日本は21本と圧倒。結果的に、決定力不足という日本チーム長年の課題が浮き彫りになる試合となったが、5月に控える世界選手権で再び対戦するドイツに勝利したこと、また予選最終戦のカナダ戦を考えると、この日の1勝は大きな意味を持つものであったといえる。

試合結果

・日本 1-3-0=4(得点:伊藤、石田、遠藤、高橋 アシスト:安中、上原、遠藤)

・ドイツ 1-0-0=1

(原稿・写真提供/青木栄広日本代表コーチ、編集/荒木美晴)