【JISHC2012】試合終了間際にキャプテン遠藤が決勝点! 韓国に競り勝つ

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試合後、リンクの中央に集まった日本代表。韓国に3-2で勝利し、予選ラウンド2位通過を決めた(撮影/荒木美晴)

長野市のビッグハットで開催されている「IPC公認 2012ジャパンアイススレッジホッケーチャンピオンシップ」は19日、予選最終日を迎えた。第1試合のノルウェー対カナダは、カナダが終始ゲームメークし、7-0で完封勝ち。続く第2試合の日本対韓国は、3-2で日本が勝利。日本は最終ピリオドで韓国に同点に追いつかれたが、試合終了18秒前に遠藤隆行(DF)が決勝点となるゴールを決めた。日本は2勝1敗となり、予選を2位で通過。21日の準決勝で予選3位のノルウェー(1勝2敗)と対戦する。

上原、吉川の得点で試合中盤までリード

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観客の声援が選手の背中を押す。また会場には連日、千曲市出身の中村稔幸選手を応援する横断幕が

相手の韓国とはバンクーバーパラリンピックの予選以来、約2年ぶりの対戦。選手が口をそろえて「そのときよりも強くなっている」と語るように、韓国は序盤から攻守ともに安定感を見せる。

第1ピリオド序盤には、日本が2つのペナルティーをとられてピンチを迎えるが、そこは残りのプレーヤーと守護神・福島忍(GK)が体を張ってゴールを守った。そして12分24秒、相手の攻撃の隙をついて三澤英司(DF)と高橋和廣(FW)がつないだパックを上原大祐(FW)がキープ。相手ディフェンスをかわし、鮮やかにシュートを決めた。

幸先よく先制点を挙げた日本は、第2ピリオドも試合をリード。2分44秒には、パワープレーのチャンスを迎え、相手の必死のディフェンスの間を通した上原の技ありパスに吉川守(FW)が反応し、落ち着いてゴールを決めた。

第2ピリオド途中からピンチの連続

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パスが通り始め、日本をじわじわと追い詰める韓国

ところがその後、日本が2つのペナルティーをとられたところから、リズムが一変。8分33秒に韓国のSeung hwan JUNG(FW)に1点を返されてからは守る時間帯が増え、最終ピリオドに入ってからの日本が2人多いパワープレーの場面でも攻めきれず。11分57秒には、課題にしていたターンオーバーから再び失点を許し、ついに同点に追いつかれてしまう。

しかし、延長戦も覚悟した13分27秒、韓国がペナルティーを犯して日本に大チャンスが舞い込む。ここでタイムアウトを取って集中し直した日本は、最後の力を振り絞って韓国ゴールを狙う。そして試合時間終了まで18秒に迫ったところで、リンク中央付近に戻したパックを拾った遠藤がスピードを活かして中に切り込みシュート。これが見事にゴールネットを揺らし、日本を勝利へと導いた。

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最後はパラ後に肩を手術し、今季復帰した遠藤が意地の一発を決めた

決勝点を決めた遠藤は試合を振り返り、「2ピリは修正しなきゃいけないのはわかっているのにできなかったのが大きな反省点」と肩を落とした。しかし、チームのキャプテンとしては、「日本代表は2年間勝ちがなかったので、この予選で2回勝てたのは喜んでいいと思います。明日はオフなのでリフレッシュして、準決勝に向けてしっかり準備したいと思います」と話し、気を引き締めた。

第1試合 ノルウェー 0-7 カナダ

バンクーバーパラリンピックで熾烈なメダル争いを演じ、銅メダルを獲得したノルウェー、4位のカナダというライバル同士のカードは、第1ピリオドからカナダがゲームを支配。中盤にパワープレーで先制点を挙げてからは、コンスタントに得点を重ね、第2ピリオド終了までに4点を奪った。

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ライバル対決はカナダ(ユニフォーム白)に軍配

対するノルウェーは、昨日からベテランのStig Tore Svee(DF)が体調不良により戦列を離れている影響もあってか、ディフェンスラインに穴があく場面も。また、持ち味のパワーを活かした組織プレーも、カナダの強力なチェックによって影を潜めた。

最終ピリオドもカナダの勢いは止まらず、終盤までに再びパワープレーからの得点を含めて2点を奪取。さらに試合時間残り6秒でダメ押しの1点を追加し、完封勝利した。

予選はカナダが3戦全勝で1位、2勝1敗の日本が2位、1勝1敗のノルウェーが3位、3敗の韓国が4位。この結果を受けて、21日の準決勝のカードは日本対ノルウェー、カナダ対韓国となった。20日は公式練習のみで試合は行われない。

●19日試合結果●

<第1試合>
ノルウェー 0-0-0=0
カナダ 2-2-3=7 

<第2試合>
日本 1-1-1=3
韓国 0-1-1=2
(日本得点:①上原 A高橋、三澤 ②吉川 A上原、須藤 ③遠藤)

※MA SPORTSは、2012JAPAN ICE SLEDGE HOCKEY CHAMPIONSHIPSのオフィシャルメディアです。

(取材・撮影/荒木美晴)