盤石の強さでアメリカがロシアを下し2連覇!

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快進撃を続けるロシアを敗り、パラリンピック2連覇を達成したアメリカチーム(撮影/吉村もと)

現地時間20時からシャイバ・アリーナで行われたアイススレッジホッケー決勝戦のアメリカ対ロシアは、第2ピリオドにJoshua Sweenwy(FW)が決めた1点を守り切ったアメリカが優勝。2大会連続の金メダルを獲得した。決勝に先だって行われた3位決定戦はカナダが3-0でノルウェーに勝利。銅メダルを獲得し、2大会ぶりに表彰台に立った。

決勝戦 アメリカ1-0ロシア

アメリカはSweenwyが先制、予選リーグでロシアに敗れた雪辱を晴らした

開始早々から満員の観客から巻き起こるロシアコール。ロシア選手がパックを取るたび大声援が飛ぶが、アメリカは終始落ち着いていた。第2ピリオド、息もつかせぬ攻防が続くが、パックを支配しているのはアメリカ。そして9分28秒に、ロシアのパスミスに反応したJoshua Sweenwy(FW)が抜け出してシュートを決め、待望の先制点を挙げた。アメリカはこの後、ペナルティからキルプレーのピンチを2度迎えるが、全員でゴール前を固め、ロシアに隙を与えなかった。結局、アメリカがこの1点を守り切り、試合は終了。アメリカが金メダルを手にし、大会2連覇を達成した。

唯一の得点を挙げたアメリカのSweenwyは、2009年に海兵隊員として赴いていたアフガニスタンで両足を切断。アイススレッジホッケーを始めるとめきめきと成長し、キャプテンのAndy Yohe(DF)がバンクーバー大会後にチームを離れていた間、中心選手としてアメリカ代表をけん引した存在。今大会も持ち味のスピードを活かして前線を走り、チームを優勝に導いた。

試合後、キャプテンのYoheは、「素晴らしいチームで結果を残すことができ、かなり興奮している」と話し、喜びを表した。

3位決定戦 カナダ3-0ノルウェー

アイススレッジホッケー界をけん引するカナダは4年後のリベンジを誓う

前回バンクーバー大会の3位決定戦と同じ組み合わせになった、強豪同士の対戦。この時はノルウェーが勝利し銅メダルを獲得したが、今回はカナダがノルウェーを見事に抑え込んだ。第1ピリオドは両チームとも無得点ながら、カナダがパックを支配。第2ピリオド開始30秒でBrad Bowden(FW)が先制点を決めると、2分22秒には相手ゴール前への鋭い横パスからこぼれたパックをBilly Bridges(FW)が押し込み追加点を挙げた。カナダの勢いは止まらず、6分24秒にもパワープレーのチャンスで再びBridgesが得点。大量3点を入れてリードを広げた。最終ピリオドは互いにゴールを死守し、試合終了を迎えた。

前回のバンクーバー大会では金メダルを期待されながら、準決勝に日本で敗れて4位に沈んだカナダ。今回は雪辱を晴らすべく、再び優勝候補としてソチに乗りこんだ。だが、またもや準決勝でアメリカに敗れて決勝進出を逃した。今回銅メダルを獲得したが、満足はしていない。2014年のピョンチャンパラリンピックに向けて、リベンジの4年間が始まる。

また、ノルウェーは主力のひとりStig Tore Svee(FW)が大会序盤に体調不良で離脱し、苦しいチーム構成ながらも組織力を発揮してトップ4に入った。しかし、分厚い攻撃をしかけるカナダの前では、歯が立たず、パワープレーのチャンスでも得点できなかったのが響いた。だが、互いに死力を尽くしたゲームは、満員の観客を魅了した。どちらも不本意な結果に終わったかもしれないが、アイススレッジホッケーの面白さは、ロシアの人々に伝わったはずだ。

<最終順位>
1位 アメリカ
2位 ロシア
3位 カナダ
4位 ノルウェー
5位 チェコ
6位 イタリア
7位 韓国
8位 スウェーデン

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)