【最終予選】日本はソチパラリンピック出場を逃す、イタリア・韓国・スウェーデンが出場権獲得

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3ピリ、高橋の鮮やかなゴールで同点に追いつくも、5大会連続のパラリンピック出場を逃した(撮影/吉村もと)

トリノ(イタリア)で開催されているアイススレッジホッケーのソチパラリンピック最終予選。パラリンピック5大会連続出場を目指す日本代表は25日、ライバルのドイツに2-3で敗れた。この時点で日本が3位に入る条件の、3勝をおさめる可能性が消え、すでに3勝しているイタリアと韓国の出場権獲得が決まった。また、第3試合のイタリアとスウェーデンの対戦は延長戦にもつれこみ、イタリアが3-2で勝利したが、スウェーデンにも勝ち点1が入った。そのため、日本が26日の最終戦に勝っても勝ち点でスウェーデンに及ばないため、日本のソチパラリンピック出場はなくなった。

パワープレーから先制点を挙げ、反撃の口火を切った須藤悟

日本2-3ドイツ

第1ピリオド、日本は集中力を高めて試合に臨み、リンクを広く使ってプレーして試合を組み立てた。

0-0で迎えた第2ピリオドも立ちあがりから積極的にシュートを打っていく。3分27秒にドイツに先制点を許すも、その後はドイツのパワープレーのチャンスで須藤悟(DF)の同点弾で1-1に。しかし、その直後、日本の守りの一瞬のすきをつかれてカウンター攻撃を受け、ドイツの1点目をマークしたJorg Wedde(FW #77)に再び得点された。

1点ビハインドで迎えた最終ピリオド。日本は防戦の時間が長くなるが、試合時間4分を切ったところでまたもやチャンスがやってくる。ドイツの反則を誘い、日本が1人多いパワープレーの場面を得る。日本はゴール裏を使って落ち着いて細かくパスをまわし、ゴール前のスペースを作ったところで高橋和廣(FW)が鮮やかなシュートを決め、もう一度同点に持ち込んだ。

試合終了7秒前、6人攻撃のドイツに勝ち越しを許した

試合終了まで35秒となったところで、タイムアウトをとったドイツ。ゴールキーパーを上げて6人で攻撃する作戦を取り、日本のゴール前に怒涛の攻撃をしかけた。日本は必死の全員ディフェンスでゴールを守るが、試合終了直前の7秒前、日本のゴールに近い位置でのフェイスオフでパックを奪われ、ドイツのRobert Pabst(DF #52)に決められてしまった。

日本の5大会連続パラリンピック出場ならず

日本がこの試合に負けても、第3試合でイタリアがスウェーデンに勝てば、残りの「1」枠決定は最終日に持ち越され、出場権獲得の可能性はまだ残っていた。しかし、スウェーデンが勝ち点「1」を得たことで、残念ながら日本はソチパラリンピック出場を逃した。

パラ出場権獲得に喜ぶスウェーデン

1998年の長野パラリンピックから4大会連続でパラリンピックに出場し、2010年のバンクーバーパラリンピックでは銀メダルを獲得した日本。4年間掲げてきた「ソチで金メダル」の夢は、ここトリノの地で散った。最終日を迎える26日、日本はソチ行きを決めたスウェーデンと対戦する。

また、第2試合で韓国はイギリスに10-2で勝利した。韓国は勝ち点を「12」に伸ばし、26日の第3試合で2位につける勝ち点「11」のイタリアとの頂上決戦に臨む。

韓国はここまで全勝、さすがの強さを発揮している

■25日の試合結果

第1試合
日本 0-1-1=2(1勝3敗、勝ち点3)
ドイツ 0-2-1=3(1勝3敗、勝ち点3)
(日本得点 ➀#24須藤(PP)A#13吉川 #55高橋、➁#55高橋 A#24須藤 #32上原)

第2試合
韓国 2-4-4=10(4勝、勝ち点12)
イギリス 0-2-0=2(4敗、勝ち点0)

第3試合
イタリア 0-2-0-1=3(4勝(OT)、勝ち点11)
スウェーデン 0-2-0-0=2(2勝2敗(OT)、勝ち点7)

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)