
きこえない・きこえにくいアスリートによる国際総合スポーツ大会「東京2025デフリンピック」は25日、競技最終日を迎えた。大田区総合体育館で行われたバスケットボール女子の決勝は、世界ランキング8位の日本が同1位で前回王者のアメリカに65-64で競り勝ち、初の金メダルを獲得した。
前半、日本は堅い守備でプレッシャーをかけて相手の動きを封じ、羽田まりなの速攻や小鷹実春の3ポイントシュートなどで着実に得点を重ねていく。しかし、8点差をつけて迎えた第3Qは、スタートからアメリカに3連続でシュートを決められ、さらにファールを誘われてフリースローのチャンスを与え、37-37の同点に追いつかれる。アメリカの勢いに押され、その後逆転を許すが、丸山香織が3ポイントシュートを決めて再逆転すると一気に流れを引き寄せ、フリースローとリバウンドからの得点で50-45と再びリードした。
運命の最終Qは、互いに譲らない膠着状態が続き、両チームともに3ポイントシュートで得点。日本がリードを保つなか、残り6秒でアメリカが4つ目のチームファールを犯して日本にフリースローのチャンスが訪れる。これを羽田が2本きっちりと決めて65-61とするが、諦めないアメリカが残り0.9秒で3ポイントシュートに成功。1点差に迫られ緊迫した時間が流れるが、日本が最後まで守り切り、栄光を手にした。

キャプテンの若松優津は、「アメリカは身体が強くてスピードもあって、難しい時間が長かった。それでも日本の武器であるディフェンスからの速い攻めを続けたことが勝ちにつながった。みんなで一丸となって金メダルを獲得できて、本当に嬉しい」と笑顔を見せた。
バレーボール女子・バドミントン混合団体も金! サッカー男女は準優勝
バレーボール女子決勝は、日本がトルコを25-8、25-21、25-20のストレートで下し、優勝を飾った。また、サッカーの女子決勝は日本がアメリカに0-4で、男子も決勝で日本がトルコに1-2で敗れ、準優勝だった。
バドミントン混合団体の決勝で日本が中国に3-1で勝利し、金メダルを手にした。水泳の男子200mバタフライで茨隆太郎が2位、400mメドレーリレーは男女ともに3位に入った。テニスの女子シングルスでは、菰方里菜が銅メダルを獲得した。
(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)













