14日、横浜・山下公園周辺の特設会場で開催された「2016 ITU世界パラトライアスロン横浜大会」。リオパラリンピックの出場枠を決める世界ランキングのポイント対象大会ということで、各国から強豪が集結した。
現在、ランキング6位の秦由加子(マーズフラッグ・稲毛インター)は、女子PT2クラスで、同1位のアリサ・シーリー(米国)と2人のみの出場。得意のスイムをトップで通過し、バイクでも粘ったが、ランの2周目で刺されて逃げ切れず。自己ベストをマークしたが、2位となり「悔しいけれど、昨年と同じコースを走ったことで、この1年間の成長を実感できた」と冷静に振り返った。
激戦区のPT4(男子)でリオに最も近い日本人選手の佐藤圭一(エイベックスホールディングス)は、表彰台を狙ったが7位に。「スイムで出遅れたのが今日のポイント。スイムの強化はもちろん、他の2種目でももう一段階レベルアップしないと」と語った。この後も海外を転戦してポイントを稼ぎ、リオへの挑戦を続ける。
一位は、58分56秒の好記録でフィニッシュしたステファン・ダニエル(カナダ)。試合後は「横浜は美しく、コースも平坦で走りやすかった」と余裕の表情だった。
水泳でリオ切符を逃し、トライアスロンでパラリンピックを目指すPT1の木村潤平(ABCキュービック)は4位、女子のPT5(視覚障がい)の山田敦子(アルケア)は3位に終わった。
リオでは実施されない男子のPT5は中澤隆(青山トライアスロン倶楽部、タカラエムシー、インターフィールド)が優勝。中澤は、原田雄太郎ガイドとともに、東京を目指す。
(取材・文/瀬長あすか)