「2023愛知パラ陸上競技フェスティバル」が16日、愛知県一宮市のいちい信金スポーツセンターで行われた。
“パラ陸上界の新星誕生”として、昨年から注目を集めている視覚障害T13クラス。この日も、男子100mで川上秀太(アスピカ)が10秒81をマークして優勝し、2位に入った福永凌太(中京大クラブ)も10秒89と、そろって日本記録を更新した。アジア記録も塗り替えるタイムだが、この大会では非公認となる。
スタートからトップスピードに乗った川上は、「ここ2試合は11秒台だったので、少し戻ってきた。課題だったスタートからの加速が今までより良かった。(10秒台に乗り)ようやく世界と戦えるようになってきた」と力強く話し、また終盤に脅威の追い上げを見せた福永も「初めて10秒台を出せて嬉しい」と笑顔を見せていた。
また、T64の男子100mでは、井谷俊介(SMBC日興証券)が自身が持つ日本記録を0.02秒更新する11秒29で頂点に立った。「足の怪我もあり、100mの全力疾走は2週間ぶりくらい。風もあるなかでこの走りができたのは、自信になる」と話し、前を向いた。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)