ロンドンパラリンピック第2日目の30日、競泳や柔道などの競技が始まった。各会場とも観客席はほぼ満席。新記録誕生の瞬間や地元の有力選手らが登場すると割れんばかりの歓声が響き、早くもオリンピックに勝るとも劣らない盛り上がりを見せている。
柔道男子では、60キロ級の平井孝明(熊本県立盲学校)と66キロ級の広瀬誠(愛知県立名古屋盲学校)が登場。ともに3位決定戦で敗れた。また、女子52キロ級の半谷静香(小川道場)は初戦で中国選手に一本負け。初めて出場したパラリンピックの畳で白星を挙げることができなかった。
男子車椅子バスケットボールも予選リーグがスタート。日本はカナダと対戦。北京銀メダルチームを相手に終始リードを許す苦しい展開となり、53対68で敗れた。
競泳では、女子100mバタフライの野村真波(神戸百年記念病院)、男子100m背泳ぎの木村潤平(NTT東日本)と江島大佑(京セラコミュニケーションシステム)、50m自由形の鈴木孝幸(ゴールドウィン)がいずれも予選で敗退した。江島は、予選で前回の北京大会の決勝以来、4年ぶりの自己ベストを更新。決勝進出はならなかったものの、この4年間はタイムが出せず「どん底だった」だけに、「次につながる」と少しほっとした表情を浮かべた。
自転車の藤田征樹(日立建機)は、男子1キロタイムトライアルに出場。北京大会のこの種目で銀メダルを獲得したが、20位に終わった。ただ、レース後は「いい走りができた」と話し、個人追い抜きやロード種目での巻き返しを誓った。
また、男子パワーリフティング48キロ級では、ナイジェリアのYakobu Adesokanが2回目の試技で世界新となる178キロをあげ、さらに3回目の試技でその記録を上回る180キロをあげて優勝。固唾をのみながら試合を見守っていた観客からは大きな拍手と歓声が送られた。三浦浩(バークレイズ証券)は、9位だった。
■選手のコメント
柔道・半谷静香選手「(大舞台で戦うことは)平気なつもりだったが、実際試合が始まると緊張状態が強くあった。体が緊張してしまうみたいで、大舞台特有のメンタルトレーニングが必要なんですかね……。まずは世界で一勝したいです」
柔道・広瀬誠選手「体重は予定通りの64キロにすることができたし、すごく調子がよかったので、自分の実力不足。応援してくれた人にありがとうと言いたい」
車椅子バスケットボール・香西宏昭選手「敗退はしたがチームの雰囲気が良かった。目標はあくまでも予選通過なので、この調子で戦っていきます」