国内における競技の普及、日本代表の国際競技力向上を目的とする「2017ジャパンパラボッチャ競技大会」が17日、武蔵野総合体育館で開幕した。日本でボッチャの国際大会が開かれるのは初。昨年のリオパラリンピックのチーム戦で世界一をかけて争ったタイ、ヨーロッパの古豪であるイギリスを招へいし、熱戦を繰り広げた。
実施種目はBC4とBC3のペア戦、BC1-BC2のチーム戦。BC4は経験豊富な高田信之(サウスフィールドクルー)と16歳の江崎駿(あいちボッチャ協会)が出場。タイのペアと対戦した。リードを許して第2エンドで1点を返すが、投球の精度が上がらずミスが続き、第3エンド、第4エンドにそれぞれ5得点を献上し、1-13で敗れた。
BC3のペア戦は、リオ代表の高橋和樹(自立生活センターくれぱす)と松永楓(チーム心)がイギリスペアに挑んだ。序盤は高橋が相手のボールを強打で弾き、生まれたスペースに松永がピタリと寄せるなど息の合ったプレーを見せ、3点をリード。だが、第3エンドにジャックボールに寄せきれないミスから相手に主導権を握られて同点に追いつかれると、第4エンドでも失点。3-4で接戦を落とした。高橋は、「第3エンドのミスは修正が必要だが、それなりの戦いができた。明日はしっかり戦いたい」と語った。
リオ決勝の再現となったチーム戦は、そのリオ代表の廣瀬隆喜(西尾レントオール)と杉村英孝(静岡ボッチャ協会)に、19歳の中村拓海(伊丹ボッチャクラブ)が出場。タイを相手に第4エンドまで一進一退の攻防を演じるが、第4エンドに4失点。タイの正確な投球と高度な駆け引きに押され、2-7で敗れた。キャプテンの杉村は、「タイの場合はアプローチの精度をもっと上げないと」と話し、次戦のリベンジを誓った。
19日も、ペア戦とチーム戦が行われる。
(取材・文・撮影/荒木美晴)