
「第94回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース」が21日から5日間にわたり、伊豆ベロドロームで開催された。
パラサイクリングのレースは24~25日に行われた。初日の1kmタイムトライアルの女子C3クラスでは、パラリンピックのロードで2大会連続で金メダルを獲得している杉浦佳子(総合メディカル/TEAMEMMACycling)が1分16秒475をマーク。従来の世界記録を6秒以上更新し、優勝を果たした。杉浦は2日目の3㎞個人パーシュートでも日本新記録で駆け抜け、存在感を示した。
また、パラ水泳で東京、パリと2大会連続でパラリンピックに出場し、今年9月の世界選手権も代表に選出されている西田杏(シロ)が2種目ともにエントリーし、女子C1クラスの1㎞タイムトライアル、3㎞個人パーシュートともに日本新記録を樹立した。自転車競技は昨年10月に水泳のクロストレーニングとして始めたばかりで、トラックのレースも今大会が初。表彰式後は、「自転車でも世界に通用するようなタイムが出せるように、コツコツと頑張りたい」と笑顔を見せていた。女子C2クラスは、中道穂香(テレビ愛媛)がエントリーし、2種目とも安定した走りを見せた。

男子はもっとも障害が軽いC5クラスに3人がエントリー。1kmタイムトライアルを1分10秒189の日本新で制した亀田琉斗(日本大)が、4㎞個人パーシュートでも日本記録を塗り替えて頂点に立った。
C3クラスの1kmタイムトライアルは藤田征樹(藤建設)が、また3㎞個人パーシュートは仙代圭紀がそれぞれ唯一出場し、好タイムでゴールした。視覚障害クラスでは、パラ陸上でも実績を残す山路喬哉(Sky)が吉田唯斗パイロットとペアを組んで1mタイムトライアルにエントリーし、1分5秒572をマークした。
(取材・文/荒木美晴、写真・植原義晴)