「天皇陛下御在位三十年記念 天皇杯・皇后杯 第35回飯塚国際車いすテニス大会」が23日、開幕した。男子世界ランク1位の国枝慎吾(ユニクロ)、女子1位のディーダ・デグロート(オランダ)、クアード1位のディラン・アルコット(オーストラリア)ら、各カテゴリーのトップランカーが勢ぞろい。選手にとっては、東京2020パラリンピックに向けて、世界のなかの現在地を知る重要な機会となりそうだ。
男子の国枝は、第1試合に登場。日本の竹田浩之に6-0、6-0で完勝し、「大会前から調子が良い。自信を持って臨んでいる」と充実した表情を見せる。今年1月の全豪オープン準決勝でステファン・オルソン(スウェーデン)に敗れ、連覇を逃した国枝。だが、3月のジョージアオープン、ケイジャンクラシックとアメリカでの2連戦で優勝。さらに今月のテグオープン(韓国)でもライバルたちを破り、頂点に立っている。
「全豪でオルソンに負けてから、オフシーズンのトレーニングに取り組んで、詳しくは言えないが、ヒントを掴んだ。それがアメリカや韓国の大会で発揮できた」と好調の要因を分析。「これを維持して、より一層レベルアップできるようにしていきたい」と気を引き締めていた。
24日のシングルスには、女子世界ランク2位の上地結衣(三井住友銀行)、クアード世界ランク3位の菅野浩二(リクルート)らが登場。また、ダブルスもスタートする。大会は28日まで。
(取材・文・撮影/荒木美晴)