アメリカ・ニューヨークで行われていたテニスの全米オープンで、車いす部門の男子シングルス決勝に進出していた国枝慎吾(ユニクロ)が、対戦相手のニコラス・ペイファー(フランス)の棄権により、2年連続3度目の優勝を決めた。全豪、全仏も制しており、今回の全米の優勝で、シングルスの年間グランドスラムを達成した(ウィンブルドンはダブルスのみ開催)。
車いすテニスの部は、世界のトップ8名のみが参加できる。世界ランキング1位の国枝は、1回戦でロナルド・ヴィンク(オランダ)に6-0、6-0と1ゲームも与えずに完勝、セミファイナルでもライバルのステファン・ウデ(フランス)に6-2、6-1とストレート勝ちし、強さを見せつけた。大会最終日に予定されていた決勝戦は、雨のため現地時間の13日に順延。最後は相手の棄権による不戦勝で、2年連続3度目の優勝を決めた。
また、国枝は全米オープンの直前に出場していたセントルイスの全米選手権の準々決勝に勝利して、シングルス100連勝を達成。この大会も制し、全米オープンの勝利と合わせて、2007年11月から続く連勝記録を105に伸ばした。なお、ダブルスは初戦で棄権した。
国枝は、2006年10月に日本人としてはじめてITF世界ランキング1位になり、最終ランキングは当時の自己最高の2位をマーク。翌、2007年1月に世界ランク1位に返り咲き、さらに史上初の年間グランドスラムを達成。2008年は北京パラリンピックでの優勝を含め、40戦0敗と無敵。2009年もグランドスラム大会を制している。
(編集/荒木美晴)