オーストラリアのメルボルンで開催されているテニスの全豪オープンで29日、車いすの部の男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング1位の国枝慎吾(ユニクロ)がステファン・ウデ(フランス)を6-0、6-3のストレートで下し優勝、5連覇を果たした。国枝は28日に行われた男子ダブルスも制しており、5年連続単複2冠を達成した。
シングルス決勝の相手は、世界ランキング2位のフランスのウデ。実は、国枝は昨年11月、オランダで行われた世界マスターズの準決勝でこのウデに敗れている。2007年11月から続いていた連勝記録が106でストップし、日本に衝撃が走った。しかし彼は、「自分のテニスが守りに入っていた」と冷静に敗因を分析し、翌日の3位決定戦ではきっちりと修正。この一敗を「意味のある敗戦」と捉えてリスタートを切り、真の王者たる姿を見せていた。
この全豪オープンで、ウデに完勝して早くもリベンジを果たした国枝。ひとつの山を乗り越え、さらに成長を続ける世界王者の今後に、注目せずにはいられない。
(編集/荒木美晴)