車いすバスケットボールの国際大会「三菱電機WORLD CHALLENGE CUP 2018」は9日、2日目を迎えた。各チームとも1日に予選2試合をこなすハードスケジュールだったが、日本はオーストラリアとカナダにそれぞれ勝利。予選を全勝で終えた。
この日、日本はまず格上のオーストラリアと対戦。36-38の1ゴール差で迎えた第4クオーター、日本は藤本怜央(宮城MAX)、香西宏昭(ドイツ・ランディル/NO EXCUSE)のダブルエースを投入してリズムを作ると、約1分半の間に9得点を挙げて一気に相手を突き放し、大逆転。52-44で勝利した。
昨年は初戦でこのオーストラリアが日本に逆転勝ちし、その勢いを保って優勝を果たした。今回、冷静に勝負どころを見極め、攻撃に転じた日本がそのリベンジを果たした格好となり、両チームで最多となる22得点を挙げた香西は、「40分間戦い抜けた」と手ごたえを口にした。
また、続くカナダ戦でも日本は躍動。序盤はリードを許したものの、第3クオーターで古澤拓也(パラ神奈川スポーツクラブ)が得意とする3ポイントシュートを鮮やかに決めて逆転に成功。第4クオーターも鳥海連志(同)の4連続得点などでリードを広げ、64-53でカナダを破った。
この試合では、カナダは選手12人のエントリーのうち、プレーしたのは主力を中心とした8人。日本は全員が出場し、それぞれが勝利に貢献するパフォーマンスを見せており、高いチーム力をライバルに印象づけた。
日本は10日の決勝で、予選2位のオーストラリアと再び対戦する。3位決定戦はカナダ対ドイツのカードとなった。
(取材・文/荒木美晴、撮影/植原義晴)