
「2025ジャパンパラ車いすラグビー競技大会」は7日、千葉ポートアリーナで2日目を迎えた。日本代表はイギリスに59-53、オーストラリアに63―49で勝利し、全勝を守った。
イギリス戦は、日本が相手にプレッシャーをかけて先にターンオーバーに成功。さらに、相手がロングパスで展開を作ろうとしたところを、白川楓也(3.0)が追いつきボールを奪って連続トライにつなげるなどしてリードを広げた。また、スタメンの草場龍治(1.0)が第2ピリオドの2分まで連続出場。1.0クラスでは世界トップクラスのスピードを活かして攻守で活躍。日本は最後まで主導権を握り、勝ち切った。草場は試合後、「自分をアピールするチャンスをたくさんいただけたと思っている。スピードや体幹機能を活かしてコート上を走ることで自分よりも持ち点が高い選手を止めたりと、チームにアドバンテージを作ることはできたと思う。まだまだ細かなところは突き詰めていきたい」と振り返った。

オーストラリア戦は序盤、壁谷知茂(2.0)のキーエリアでのディフェンスからターンオーバーに成功するなどして得点を重ね、その後の相手のテクニカルファウルもあり一気に点差を広げた。後半も集中力を保ってトライを量産。粘るオーストラリアを引き離した。視野の広さとパスの精度を武器にバランスラインの主軸として活躍する中町俊耶(2.0)は、「強豪国相手に合宿などでやってきたことができたと感じている。壁谷選手と組むラインはとくにパスの質にこだわってやってきたし、大きなミスなくやれている」と手ごたえを口にした。
今大会でフル代表デビューを果たした青木颯志(2.5)は「うまくいったところもあるけれど、自分のポジションやスペーシングが甘いし、納得いかないところもある」と反省の弁。中町のプレーに憧れているといい、「点数は自分より低いのに、プレーにも余裕があって、しっかりと周りを見てボールをつなげているし、走るところは1対1で勝負する。そういうプレーを僕も目指していきたい」と話し、前を向いていた。
(取材・文・撮影/荒木美晴)