パラアルペンスキーの今季国内初の大会となる「2021ワールドパラアルペンスキーアジアカップ菅平高原シリーズ」が9日、長野県の菅平高原パインピークスキー場で開幕した。初日は高速系種目のスーパー大回転の2戦が行われ、男子座位は森井大輝(トヨタ自動車)が2戦とも頂点に立ち、狩野亮(マルハン)が続いた。男子立位は第1戦を高橋幸平(日体大)が、第2戦を三澤拓(SMBC日興証券)がそれぞれ制した。
平昌2018パラリンピックで5個のメダルを獲得した女子座位の村岡桃佳(トヨタ自動車)は第1戦で優勝。第2戦は村岡は転倒して途中棄権となり、田中佳子(Tポイント・ジャパン)が優勝した。
陸上で今夏の東京2020パラリンピック出場を目指している村岡は、昨年秋に1年半ぶりにスキー活動を再開し、個人で合宿を続けていた。昨年末にナショナルチームの国内合宿に参加し、今大会に臨んでいる。レースに先駆け行われた8日のオンライン記者会見では、「スキーがものすごく楽しいと思えた。スキーに対する意識が新鮮になり、貪欲さも生まれてきたと思う」と話していた村岡。今大会は大回転、回転にもエントリー予定で、2日目以降もどんな滑りを見せてくれるか楽しみだ。
アジアカップは来年の北京2022パラリンピックの出場枠を争うポイントレースの対象で、13日まで続く。
(文/荒木美晴、撮影/植原義晴)