現地時間午後5時から、予選のグループAの最後の試合である日本対アメリカの試合が行われた。両チームとも、昨日までに準決勝進出を決めており、どちらが予選を1位で通過するかに注目が集まった。先に先制点を入れて攻撃の主導権を握りたい日本。だが、アメリカの早いタイミングのボディチェックに、なかなか自分たちの攻撃の形が作れず、各ピリオドに2点ずつ献上。6失点の完封負けを喫し、予選を2位で終えた。
会場の電光掲示板の数字が示すとおり、完敗だった。0-6。シュート数はアメリカ19本に対し、日本は6本。日本代表の中北浩仁監督が、「最初の5分間には絶対に失点してはいけない相手」と話すように、波に乗せるととまらないのがアメリカチームだ。10代と20代前半の選手が中心のチームは、攻撃にムラがあるときもあるが、いったん勢いがつくと止まらない。今日の日本は、後者のアメリカを引き出してしまった。
第1ピリオド開始早々の1分5秒に、今月10日に18歳になったばかりながら、アメリカのエースに成長しつつあるAdam PAGE(FW)に先制点を決められて以降、日本はキルプレー中の失点もあり、なかなかペースを掴みきれなかった。本来ならば通っているはずのパスも、ことごとくカットされた。
予選のチェコ、韓国がスローペースだったのに対して、アメリカは早いタイミングでチェックにくる。少しでもパックを出すタイミングを誤れば、一気にカウンターを食らってしまう。これまでも、練習試合や国際大会で幾度となく対戦してきた相手だけに、その怖さは十分にデータとして持っている。だが、今日のタフなアメリカに対してはなす術がなかった。
試合後の表情に明暗
試合を終えたアメリカのフォワード・Joe HOWARDは、「(アメリカが先制点を挙げたことに対し)あれこそ僕らが望んでいたものさ。先手必勝だよね」と話し、同じくフォワードのTaylor LIPSETTは、GK・Steve CASHに対して「Steveはすごいゴーリーだよ。守って欲しいときに必ず抑えてくれる。それこそが、僕らが求めるキーパーそのものさ」と話し、日本の6本のシュートをすべて抑えたチームメートを称えた。
中北監督は試合を振り返り、「痛かったのは、やはり1点目。リードされてからの気持ちの切り替えが厳しかった」と反省の弁。「今晩と明日はしっかりと身体をケアして、次(準決勝)の対応をしっかりと考えたい」と話した。
主将の遠藤隆行(DF)は「さすが、現王者だけある。差を見せつけられちゃいました。チェックが1人目をかわしても、2人目がすぐに来る。それは日本が目指すディフェンスの形でもあるし、どう攻略するか考えなければいけない」と、悔しさをにじませながら話した。
三澤英司(FW)は、「日本も強くなったけど、アメリカもよりレベルアップしていると感じた。パックを取ったら、2つ3つ先を読んで早めに動くように言われていましたが、相手のほうが早かった」と、唇をかんだ。
準決勝、日本はカナダと対戦
また、本日で予選のすべての試合が終了し、17日以降の対戦カードが決まった。
【17日/Classifications】
12:00〜 チェコ×イタリア
19:00〜 スウェーデン×韓国
【18日/Play-offs Semifinals】
12:00〜 カナダ×日本
19:00〜 アメリカ×ノルウェー