夏季競技, 柔道 — 2015/11/22 日曜日 at 23:57:53

【全日本視覚障害者柔道大会】廣瀬、藤本らが優勝、白熱の男子81kg級は延長戦で北薗が制す!

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男子60kg級決勝で攻め続け技あり2つの合わせ一本で優勝した広瀬誠=講道館/撮影:吉村もと
終始攻め続け、技あり2つの合わせ一本で60kg級を制した広瀬誠=講道館/撮影:吉村もと

柔道の聖地・講道館で22日、「第30回記念全日本視覚障害者柔道大会」が開催された。記念大会として海外選手にも呼び掛け、スウェーデンとインドの選手を含む、約60名の選手が参加した。

男子60kg級決勝は、昨年と同じ廣瀬誠(愛知県)と平井孝明(熊本県)のカード。広瀬が2つの技ありで一本勝ちした。同66kg級は藤本聰(徳島県)が、73kg級から階級を変更した米田幸弘(東京都)を抑え込みで一本勝ち。

昨年の同81kg級覇者の石橋元気(福岡県)は、今大会は73kg級に落として出場。順当に勝ちあがり決勝に進出したが、永井崇匡(群馬県)の内股がさく裂し、敗れた。

81kg級決勝で初瀬(右)の奥襟をとる北薗
81kg級決勝で初瀬(右)の奥襟をとる北薗

会場を沸かせたのは、81kg級の決勝。長きに渡ってこの階級をけん引する初瀬勇輔(東京都)と北薗新光(兵庫県)が対戦した。北薗は昨年まで90kg級を二連覇しているが、今大会は現在の身体の状態に合わせてこの階級で臨んだ。試合は一進一退の攻防が続いて決着がつかず、ゴールデンスコア(延長戦)に突入。ここでも手に汗握る展開が繰り広げられ、最後は残り19秒で北薗が鮮やかな内股で一本勝ちをおさめた。

「強かった」と相手を称えた初瀬。また北薗も「普段から初瀬選手に教えてもらっており、試合ができて幸せです」と語り、汗で光る額をぬぐった。

来年のリオパラリンピック代表選手の選考大会は、今大会とは別に、改めて開催される。

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)