パラアイスホッケー — 2018/1/14 日曜日 at 0:37:25

【4カ国大会】日本は屈辱の全敗、平昌パラに向けて課題残す

by
チェコの激しいチェックを受けながらゴールを狙う吉川守(右)=ビッグハット

13日、「2018ジャパンパラアイスホッケーチャンピオンシップ」の3位決定戦が行われ、日本はチェコに0‐4で敗れた。日本は5戦全敗となり、最下位で大会を終えた。決勝戦では、韓国がノルウェーを6-0で下して優勝した。

日本 0-4 チェコ

今大会、2度目の対戦となったチェコとの3位決定戦。第1ピリオド、シュートのリバウンドを押し込まれ先制点を許した日本。相手の反則で一人多いパワープレーのチャンスでは、チェコの守護神・バペンカを攻略するべく、細かくパスをつなぎ、ゴール横からシュートに持ち込むなどチームプレーを見せたが、得点には至らず。第3ピリオド、チェコはセカンドキーパーに交代したが、ここでもやはり堅守に阻まれ、最後までゴールネットを揺らせなかった。

数年をかけて強化してきたはずの守りのシステムが、今大会は機能しなかった。とくに自分たちのミスから失点につながるシーンが目立ち、昨年10月の最終予選時のような勢いは最後まで見られなかった。3月の平昌パラリンピックに向けて、どうチーム力を上げていくか、多くの課題を残した。エースの熊谷昌治(長野サンダーバーズ)は、「フォーメーションが崩れ、試合の入り方もバラバラだった。大反省の大会になった」と反省の弁。日本の中北浩仁監督も、「選手は平昌でどう試合を戦うかのメンタリティはこの大会でよくわかったと思う」と話し、「この2か月でもう一度、ポジションの徹底を図っていく」と、気合いを入れていた。

また、日本パラアイスホッケー協会は、平昌パラリンピック日本代表に内定した17選手を発表した。吉川守(長野サンダーバーズ)、ケガのため今大会は不参加の三澤英司(北海道ベアーズ)は、日本が初参加した長野大会から代表入りしており、平昌で5大会目となる。一方、銀メダルを獲得した2010年バンクーバー大会後に競技を始めた熊谷を含め、約半数の8名がパラリンピック初出場となる。内定選手は以下の通り。

平昌パラリンピック日本代表候補選手に選ばれた選手たち

平昌パラリンピック日本代表候補選手

GK

 福島忍(長野サンダーバーズ)、望月和哉(長野サンダーバーズ)

GK兼FW

 廣瀬進(北海道ベアーズ)

DF

 中村稔幸(長野サンダーバーズ)、須藤悟(北海道ベアーズ)、三澤英司(北海道ベアーズ)、上原大祐(東京アイスバーンズ)、石井英明(東京アイスバーンズ)

FW

 堀江航(長野サンダーバーズ)、吉川守(長野サンダーバーズ)、柴大明(東京アイスバーンズ)、安中幹雄(東京アイスバーンズ)、塩谷吉寛(長野サンダーバーズ)、高橋和廣(東京アイスバーンズ)、児玉直(東京アイスバーンズ)、南雲啓佑(東京アイスバーンズ)、熊谷昌治(長野サンダーバーズ)

※代表選手は1月22日に日本パラリンピック委員会(JPC)が正式決定する予定

(取材・文/MA SPORTS、撮影/植原義晴)