アイススレッジホッケー — 2009/1/17 土曜日 at 15:09:50

スレッジホッケージャパラ 日本は3位!

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日本を代表するベテランフォワードの吉川守は、貴重な先制点を挙げた/写真:吉村もと

ビッグハットで行われていたアイススレッジホッケージャパンパラリンピックは16日、最終日を迎え、3位決定戦に挑んだ日本はノルウェーを2-0で下し、銅メダルを獲得した。最終戦を完封勝利で終え、今シーズンの残りの戦いに勢いをつけた。

試合は、予選リーグでの細かなミスを修正し、確実にパスをつなぐ堅実なプレーで攻撃のリズムを組み立てた。第1ピリオドの7分28秒には、高橋和廣(FW)、上原大祐(FW)から渡ったパスを、ゴール前に詰めていた吉川守(FW)がジャストミート。中北浩仁監督が、「(予選のノルウェー戦で4点を挙げている)大祐はマークがきつくなっているので、今日は吉川デーだと考えていた。それが見事に当たった」と笑顔を見せたほど、理想の形で先制点を挙げた。

また14分50秒には、敵陣ゴール前でフォワード陣が相手ディフェンダーをひきつける間に、外に出したパックを左サイドで守っていた須藤悟(DF)がキープ。強いリストを活かした強烈なミドルシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。組織プレーで生まれたチャンスをきっちりと活かした得点に、観客席からも歓声が飛んだ。続く第2・3ピリオドは、逆にノルウェーにシュート本数を上回られるなど、攻めきれず、追加点はならなかった。

一方のノルウェーは今大会、メンバー不足で十分なフォーメーションが組めず、本来の力を発揮できずに苦しんでいた。3位決定戦も、無得点に終わった。しかし、体格と個人技の高さは、世界トップクラスであることは変わりない。その意地を見せつけるかのように、とくに中盤以降は、体を入れた鋭く重いディフェンスで、日本のシュートチャンスを幾度となく阻止した。次第に流れを変え、さらに試合終了間近には、ゴールキーパーをベンチに下げて、6人攻撃を仕掛けるなど、ゲーム巧者の本領を発揮。集中力の高さが、ここぞという場面で見せるプレーの土台になっていると感じた。

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表彰式を終え、笑顔の日本代表。プレ・パラ、世界選手権での好成績も期待したい/写真:吉村もと

中北監督は、今大会を振り返り、「昨年は、日本も諸事情から主力メンバーがそろわず、非常に苦しいチーム状況でした。まだベストではありませんが、いずれの試合もいい内容だったと思いますし、選手の気持ちがひとつになりつつあると感じました」と話し、手ごたえを感じていた。

一方で、明確になった課題も口にした。たとえば、相手のペナルティによって、数的有利に戦えるパワープレーのチャンスに得点できないといった決定力不足と、相手に攻め込まれた場面でのフォーメーションの崩れ、相手チームのレベルに合わせたプレーなどを挙げた。「各選手が自分のポジションを守り、最初から最後まで攻守のシステムを機能させることが、世界の上位に行くカギになる。まずは2月のプレ・パラリンピック(カナダ)、そしてバンクーバーパラリンピックの出場権獲得がかかる5月の世界選手権(チェコ)にむけて、しっかりと強化していきたい」と語り、気持ちを新たにした。

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王者・カナダの後継者となるか。決勝戦でベストプレーヤーに選ばれた19歳のAdam Dixon/写真:吉村もと

また、カナダ対アメリカのカードとなった決勝戦は、カナダが5-0の完封でアメリカを下した。カナダは、持ち前のスピードと組織力を活かして、相手に反撃のすきを与えない怒涛の攻撃を展開。要所で決める効果的なボディチェックと、いかなる状況にも冷静かつ即座に対応できるシステムの層の厚さで終始アメリカを追い込み、世界ランキング1位の実力を見せつけた。

試合結果/三位決定戦

・日本 2-0-0=2(得点:吉川守・須藤悟、アシスト:上原大祐・高橋和廣・吉川守)

・ノルウェー 0-0-0=0

試合結果/決勝戦

・カナダ 1-3-1=5(得点:Bradley Bowden2・Adam Dixon・Greg Westlake・Mark Dorion、アシスト:Jean Labonte・Billy Bridges2・Herve Lord・Greg Westlake2)

・アメリカ 0-0-0=0

(記事:荒木美晴)