【2013長野世界選手権】日本は逆転勝ち、ソチパラリンピック最終予選の出場権を獲得!

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日本が逆転した第2ピリオドの終盤に貴重な追加点を決め、笑顔で喜ぶ円尾智彦(DF)(撮影/吉村もと)

アイススレッジホッケー世界選手権Bプールは15日、5位決定戦と準決勝2試合が行われた。日本は準決勝でエストニアと対戦し、第1ピリオドに先制点を奪われたが、第2ピリオド以降に4点を奪取し、4-1で勝利した。また、準決勝のもうひと試合はドイツがイギリスを4-0で下した。この結果、日本とドイツは決勝進出を決めたと同時に、上位3チームに与えられるソチパラリンピック最終予選の出場権を獲得。さらに、次回の2016年世界選手権Aプールへの返り咲きも決めた。

●<準決勝②>日本 4-1 エストニア

この試合に勝てば、最終予選への切符を手にする日本。観客席からも大きな声援が飛んだが、緊張からか序盤から動きが硬く、いつものスピードは息をひそめた。エストニアも予選より攻撃的な動きを見せ、第1ピリオドにはまさかの先制点を許した。

日本の頼れる司令塔・高橋が1、2点目を決め、日本に流れを引き寄せた

しかし、第2ピリオドになると落ち着きを取り戻した日本のペースに。開始55秒、ペナルティで日本が一人少ないキルプレーの場面で、まずは高橋和廣(FW)が得点。中盤には、吉川守(FW)のミドルシュートがゴールポストに当たり、跳ねかえったパックをゴール前に詰めていた高橋が押し込んだ。

続けて相手陣地に襲いかかる日本は、終盤に円尾智彦(DF)がブルーライン付近からのロングシュートを、さらに最終ピリオドには三澤英司(FW)がゴール前でディフェンスが崩れたところに、空を切る鋭いシュートを見事に決めた。完全に息を吹き返した日本がエストニアを4-1で撃破し、ソチパラリンピックへの第一関門を突破した。

キャプテンの須藤悟(FW)は「1ピリと2ピリの間に、”バタバタしすぎ、焦らずいこう”と声をかけた。この大会に入って点を取っていたので、大丈夫だと思っていました」と振り返り、中北浩仁監督は「先制点を許してから、勝利を手繰り寄せたことは非常に大きい」と話し、安堵の表情を見せた。

ドイツも決勝進出、2016年世界選手権Aプールに復帰を決めた

●<準決勝①>ドイツ 4-0 イギリス

両チーム無得点で迎えた第2ピリオド2分51秒、ドイツのパワープレーのチャンスでSebastiaan Disveld(FW)が先制点。続けて9分46秒にもDisveldが攻め上がりシュート。パックはゴールキーパーの胸に当たった後、ゴールに吸い込まれた。さらに1点を加えたドイツは、迎えた最終ピリオドでもキルプレーから追加点を挙げる高い攻撃力をみせ、4-0で勝利した。

スロバキアの猛攻を何度もしのいだポーランドのキーパーAndrzej Mlynarczyk

●<5位決定戦>ポーランド 0-4 スロバキア

試合開始直後から、終始攻め続けたスロバキア。第2ピリオド8分25秒にゴール前の混戦からGergely Marek(FW)がシュートを決め、先制点を入れた。その後もコンスタントに得点を重ね、4-0でポーランドに勝利した。ポーランドはディフェンス重視の布陣で臨んだが機能しきれず、失点は最小限にとどめたものの、今大会を全敗で終えた。

スロバキアの初ゴールを決めた Gergely Marek(FW)

スロバキアにアイススレッジホッケーのチームが結成されたのは、わずか3年前だという。IPC(国際パラリンピック委員会)主催の大会への出場は今世界選手権が初めて。Marekの先制点はスロバキアのアイススレッジホッケー史上初の得点となり、ベンチの選手、スタッフら全員で喜びを分かち合った。

      

      

■15日試合結果

<5位決定戦>

ポーランド 0-0-0=0
スロバキア 0-2-2=4

<準決勝①>

ドイツ 0-3−1=4
イギリス 0-0-0=0

<準決勝②>

日本 0-3-1=4
エストニア 1-0-0=1

■16日のスケジュール

10:30 3位決定戦 イギリス×エストニア
14:00 決勝 日本×ドイツ
16:00 表彰式

※MA SPORTSは、アイススレッジホッケー世界選手権Bプールの運営に協力しています。

(取材・文/荒木美晴、写真/吉村もと)