真夏の氷上の戦い 長野が制す アイススレッジホッケー東京大会

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最後の東京大会で有終の美を飾った長野サンダーバーズ
最後の東京大会で有終の美を飾った長野サンダーバーズ

首都圏で唯一開かれる大会として、毎年大勢の観客が訪れるアイススレッジホッケー東京大会が8月29・30日、東大和市の東大和スケートセンターで開催された。東京アイスバーンズ、長野サンダーバーズ、北海道ベアーズと八戸バイキングス連合の国内クラブ3チームの総当たり戦が行われ、攻撃力に勝る長野サンダーバーズが自力を見せつけ、優勝を飾った。

初戦の長野と東京の戦いは長野が圧勝
初戦の長野と東京の戦いは長野が圧勝

5月の世界選手権代表メンバーを多く擁する長野は、初戦で東京と対戦。序盤からパックを支配し、キャプテンの上原大祐、矢口敦也らの攻守にわたる活躍で、終始ゲームをコントロール。地元の大声援を受けて反撃に出る東京を一蹴し、4-0と圧勝した。

また、続く二戦目の北海道・八戸連合戦では第1ピリオドに3点を挙げて優勢に立ち、4-2で勝利。2連勝とし、大会を制した。

第3試合、1敗同士の東京対北海道・八戸連合の試合は、全員プレーでゲームメークした東京が積極的に相手ゴールを襲い、ピリオドごとに得点を重ねて、8-0と大差で勝利した。

北海道・八戸連合は選手不足の悩みを抱え、8名のみの登録で参戦。ベテランDF須藤悟やスピードがあるFW伊藤仙孝が最後まで攻撃の起点となり得点を狙ったが、惜しくもゴールに届かなかった。

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今大会唯一の女性プレーヤーとして注目された北海道の出戸希和選手

東京大会は、東京アイスバーンズが2000年から主催しており(昨年から日本アイススレッジホッケー協会との共催)、障害の有無、性別に関係なく選手登録、出場することができる。過去には韓国のクラブチームを招待するなどして、チーム間の交流を深めてきた。また、一般の観客を対象に、競技の普及を目指して行われる試合後の体験会は毎年人気で、今年も選手やスタッフのサポートを受けながら親子連れらがスレッジの滑りを楽しんだ。

東京大会は今大会でいったん終了することが決まっており、来年以降の新たな形での復活が期待される。

大会の結果は、以下のとおり

☆第一試合☆

長野サンダーバーズ 1-2-1=4

東京アイスバーンズ 0-0-0=0

☆第二試合☆

長野サンダーバーズ 3-0-1=4

北海道・八戸連合  1-1-0=2

☆第三試合☆

東京アイスバーンズ 1-2-5=8

北海道・八戸連合  0-0-0=0

選手サイドの主催ということもあり、多くのサポーターが大会を支えた
選手サイドの主催ということもあり、多くのサポーターが大会を支えた

最終戦を終え、笑顔で写真におさまる東京と北海道・八戸連合の選手たち
最終戦を終え、笑顔で写真におさまる東京と北海道・八戸連合の選手たち

(記事・撮影/荒木美晴)