【愛知・名古屋2026】柔道女子・半谷が金メダル第1号!

金メダルを獲得し、表彰式で笑顔を見せる半谷=愛知県武道館(撮影/植原義晴)

「愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会」は19日、視覚障害者柔道の女子52㎏級(J1)決勝が行われ、半谷静香(トヨタループス)がTOGTOKHBAYAR Suvd-erdene(モンゴル)に逆転勝ちし、金メダルを獲得した。

追求してきた“美しい柔道”で初優勝

開始58秒に相手の肩車で有効を奪われ、指導も取られるなど苦しい展開となった半谷。しかし、2分34秒に得意の一本背負いで技ありを奪い、逆転に成功した。その後、相手の巴投げで体勢を崩す場面もあったが、最後までリードを守り切った。

前回の杭州大会とパリ2024パラリンピックでは女子48㎏級(J1)でいずれも準優勝だった半谷。階級変更を経てつかんだ初の金メダルに、「すごくうれしいです」と喜びを口にした。追求し続けてきたのは、“美しい柔道”。「今までやってきた柔道は無駄じゃなかったと思えた。私の柔道を証明する金メダルかな」と、笑顔で手ごたえを示した。

なお、ほぼ同時刻に静岡県の伊豆ベロドロームで行われたパラサイクリング男子C1ーC2 3000m個人パシュート決勝でも、川本翔大(大和産業)が金メダルに輝いたことから、半谷と川本の2人が日本勢の金メダル第1号となった。

初出場の櫻井が得意の寝技で銅メダル獲得!

櫻井はアジアパラ初出場ながら銅メダルを獲得する活躍を見せた

男子70㎏級(J2)では、アジアパラ初出場の櫻井徹也(日本オラクル)が3位決定戦に臨んだ。優位に試合を進めると、最後は得意の寝技に持ち込み、腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。銅メダルを手にした。

アジア勢が強さを見せるこの階級には、世界選手権の上位者も出場。「過酷なトーナメントになると予想はしていたなかで、メダルが獲れてうれしい。お客さんの声援もすごく届いていたし、投げた瞬間はとても気持ちがよかった」と、初出場でのメダル獲得を喜んだ。

中学2年から大学1年まで柔道を続け、大学2年からはブラジリアン柔術に取り組んだ櫻井。大学時代から見えにくさを感じていたが、社会人になって網膜色素変性症と診断され、2023年から視覚障害者柔道を始めた。同階級にはパラリンピック金メダリストの瀬戸勇次郎(福岡県立糸島高教員)がおり、世界の強豪に挑む道のりは容易ではない。それでも櫻井は、「ロサンゼルス2028パラリンピック出場を目指したい。ロスに向けてよいステップになった」と、次なる目標を見据えた。

一方、その瀬戸も準決勝でウズベキスタンの強敵に敗れたものの、3位決定戦では開始38秒に大外刈り、50秒に袈裟固めでそれぞれ技ありを奪い、一本勝ちで銅メダルを獲得した。

女子52㎏級(J2)の3位決定戦は、藤原由衣(コロプラ)と石井亜弧(アスメディックス)による日本勢対決となった。延長戦にもつれ込む接戦の末、藤原が勝利し、表彰台に立った。

(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)