パラバドミントン世界選手権は25日、大会最終日を迎えた。女子シングルス決勝では、車いすWH1の里見紗李奈(NTT都市開発)が元世界1位のスジラット・ポッカム(タイ)を21-16、21-15で下し、世界選手権初出場にして初優勝を果たした。立位SU5女子の鈴木亜弥子(七十七銀行)はライバルの楊秋霞(中国)に逆転負けを喫した。
勝利した瞬間、ガッツポーズを作り、涙を浮かべた里見。試合後は「信じられない。本当に嬉しい」と興奮気味に話した。
鈴木の試合は健常の大会が行われているメインホールのコートで実施された。初めてのコートで試合をするため、空間やシャトルの飛び方を確認しながら試合に臨んだ鈴木。第1ゲームは0-6とリードを許すも、14点で同点に追いつき一気に逆転。だが、次第にギアを上げた楊のアグレッシブなプレーに徐々に追い込まれ、第2・3ゲームを続けて落とした。
鈴木は悔しさをにじませながら、「私のほうがミスが多かった。まだまだ課題のフットワークを強化していかないと」と振り返った。
日本勢は、金1、銀1、銅9の計11個をメダルを獲得。日本代表の金正子ヘッドコーチは、「今大会は4強に入った選手が多く、世界と五分の勝負ができるとわかった」と評価。その一方で、「体力面など強化してきた点でクリアできていない部分があるので、しっかり自分のものにできるまで繰り返し練習していく」と語り、2020年に向けてさらなる強化を誓っていた。
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(取材・文・撮影/荒木美晴)