【WS2026】木下あいらが国際大会復帰! 女子100mで銀メダル

難病を克服し、初の国際大会の初戦で結果を残した木下(左)=静岡県立水泳場(写真提供:JPSF/X-1)

パラ水泳の国際大会「パラ水泳ワールドシリーズ富士-静岡2026」が29日、静岡県立水泳場で開幕した。パラリンピック、世界選手権に次ぐ位置づけの大会で、27カ国249人がエントリーしている。日本選手にとっては、今年8月のパラパンパシフィックチャンピオンシップス(アメリカ)、10月の愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の代表選考も兼ねており、初日から熱戦が展開された。

ワールドシリーズは、異なる障害クラスの選手が同じレースで競い、実際のタイムをもとにクラス別に算出したWPSポイントで順位を決める「マルチクラス競技形式」で実施されている。

女子200m自由形決勝では、木下あいら(S14)が予選から3秒以上タイムを縮める2分13秒79をマークし、2位に入った。アジアパラ競技大会の派遣基準記録Aも突破した。

木下は難病の「再生不良性貧血」の診断を受け、パリ2024パラリンピック後の11月から競技から離れて治療に専念。投薬治療によって症状が改善し、骨髄移植を回避して再びプールに戻ることができた。約1年4カ月にわたる闘病を経て、今年1月の日本知的障害者選手権新春水泳競技大会(千葉)で復帰。今大会は復帰後2戦目、そして初の国際大会となった。

木下は「水泳が楽しみだったのに、泳げなくなって希望がなくなったみたいだった」と振り返る。それでも復帰戦に続き、今大会でも表彰台を獲得。「一年前には想像もできなかった。2位は悔しいけれど、レースに出られるだけでうれしい」と笑顔を見せた。現在も医師と相談しながら競技を続けているが、大きな制限はとくにないといい、今大会は4種目にエントリー。得意の200m個人メドレーに向けては「1月の日本選手権より速く泳ぎたい」と意気込みを語った。

男子100m自由形決勝では、鈴木孝幸(S4)が1分23秒43で3位に入った。女子50mバタフライ決勝では西田杏(S7)が2位。同100m自由形予選では、福田果音と前田恵麻(いずれもS9)が、それぞれアジアパラ競技大会の派遣基準記録Aをクリアした。

(取材・文/荒木美晴、写真提供:JPSF/X-1)