車いすテニス — 2024/9/28 土曜日 at 22:48:35

【JO2024】小田が眞田にストレート勝利! 決勝はパリ銅メダルのフェルナンデスと対戦

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シングルス準決勝で眞田を下し、決勝に駒を進めた小田。この日も精度の高いサーブが光った=有明コロシアム/撮影:丸山康平(SportsPressJP)

日本で唯一のATP(男子プロテニス協会)ツアー公式戦である「木下グループジャパンオープン2024」が有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コートで開かれている。9月27日からは車いすテニスの部がスタート。シングルス8人、ダブルス4組でそれぞれ頂点を目指す。

初日のシングルス1回戦は、降雨のためインドアコートに変更して行われた。パリ2024パラリンピックで金メダルを獲得した小田凱人(東海理化)、は「凱旋試合」となる初戦で世界ランキング55位の馮小敏(中国)を6-0、6-0で下した。

28日の準決勝はコートを変更してセンターコートで行われ、1回戦で荒井大輔(BNPパリバ)をストレートで破った眞田卓(TOPPAN)と対戦。6-2、6-1で勝利し、決勝に駒を進めた。第1セットは160キロ台のサーブで主導権を握り優位に試合を進めると、第2セットも3度のブレークに成功し、完勝した。

決勝の相手は、パリ大会の銅メダリストのグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)。フェルナンデスは今大会、1回戦でモハマド・ユソフ(マレーシア)に完勝し、準決勝では1回戦で藤本佳伸(GA technologies)にストレート勝利した河野直史(ロイヤリティ マーケティング)を6-1、6-1で下して勝ち上がっている。小田はパリ大会の準決勝でフェルナンデスに勝利しており、「ガチでやらないと倒せない相手だけど、パリで対戦したイメージはすごく良い。リターンでエースを取り、ラリーになっても打ち返せると思う。決勝はお客さんもたくさん来てくれると思うので、楽しみです」と話した。

フェルナンデスとは初対戦。「この経験を次につなげたい」と話した河野

また、フェルナンデスに敗れた河野は世界ランキング65位で、ATPの大会は初出場。強敵と対戦した準決勝について、「映像を見て僕が想定していたよりも、グスタボ選手のテニスのテンポが速かった。スピードも角度もイメージのズレがあり、追いつけない、取れないというボールがたくさんあった」と河野。一方で、ブレークに成功したゲームもあり、「リターンは僕のなかでイメージのズレが少なくて、エースを取れたり、通用するところもあった。そこはこれからさらに磨いたらいいという自信になった」と振り返り、「この経験を活かして実力をつけ、またこの最高の舞台に帰ってきたときに今日以上に戦えるようにしたい」と笑顔を見せた。

ダブルスの準決勝は、藤本・ユソフ組が川合雄大(トップアスリートグループ)・高野頌吾(かんぽ生命)組を6-3、7-6(5)で破り、決勝進出を決めた。川合・高野組は第1セットを2-0とリードしながら逆転で落とし、第2セットは相手のマッチポイントしのいで6-6まで追いついたが、最後はタイブレークで力尽きた。

準決勝のもうひと試合は、荒井・齋田悟司(シグマクシス)組が馮・河野組に6-3、6-3で勝利した。

取材・文/荒木美晴、撮影/丸山康平(SportsPressJP)