「天皇杯・皇后杯 第42回飯塚国際車いすテニス大会」が21日、福岡県のいいづかスポーツ・リゾートテニスコートなどで開幕した。グランドスラムに次ぐグレード「WT1000(旧スーパーシリーズ)」に位置づけられる大会で、男子・女子・クアードともに世界のトップランカーが集結。18カ国・地域から71人が出場し、頂点を争う。
女子シングルス1回戦では、2大会ぶりに出場した大谷桃子(かんぽ生命)がボス・ジンテ(オランダ)に6-1、6-2で勝利した。大谷はパリ2024パラリンピックで腰を痛め、帰国後の10月にヘルニアの手術を受けたが、療養中に脳脊髄液漏出症を患い、昨年5月まで入院。その後、体調と向き合いながらトレーニングを再開した。
パリ大会での引退も考えていたが、思うように動けず終わった悔しさから現役続行を決意。今年1月のヴィクトリアンオープン(オーストラリア)で1年半ぶりに戦線復帰し、全豪オープンにも出場した。
韓国シリーズ前には競技用車いすを新調し、より高い打点から攻めるプレーに挑戦している。この日は持ち味である丁寧で緻密な配球で粘り強く勝利をおさめた。今大会の目標について大谷は「ベスト4」と掲げ、「できる限りの力を出し切りたい」と意気込みを語った。
また、日本車いすテニス協会の次世代強化指定選手である16歳の松岡星空(NGK)と15歳の岩本希心(神奈川県立横浜修悠館高)が、昨年に続き出場を叶えた。岩本は世界ランキング15位の高室冴綺(スタートライン)にストレートで敗れたものの、「多くの観客の前でプレーできて緊張もあったが、とても楽しかった」と振り返り、「初めて見る海外選手の力強いショットや戦略を参考にしたい」と語った。松岡は1回戦を突破し、2回戦で第7シードのイスカ・グリフェン(オランダ)と対戦する。
(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)
MA SPORTS 代表者、ライター