「三井不動産 第21回車いすラグビー日本選手権大会」は21日、準決勝が行われ、Freedom(高知)がTOHOKU STORMERSに55-50で競り勝ち、昨年に続いて決勝進出を決めた。また初出場のTOKYO SUNSもFukuoka DANDELIONを51-41で下し、決勝に駒を進めた。
Freedomは日本代表キャプテンの池透暢(3.0)が選手とヘッドコーチを兼任。その池が「やりにくい」と警戒するTOHOKU STORMERSに対し、得点源である橋本勝也(3.0)を抑えつつ、精度の高いパスが出せる中町俊耶(2.0)を中に入れさせないフォーメーションで対抗。前半を25-24の1点差で折り返した。その後は序盤からじわじわとかけ続けたプレッシャーが効き、相手のパスミスを誘うと、池を中心に連続得点に成功。そこからギアを上げ、追い上げる相手を振り切った。
もう一試合は、池崎大輔(3.0)率いるTOKYO SUNSがFukuoka DANDELIONに快勝。今年結成したばかりの新チームながら、地区予選を4戦全勝で勝ち上がって選手権の出場を決め、本戦でも一度も黒星ナシの快進撃を続けている。決勝で昨年過去最高の2位となったFreedomに対し、どんな戦いを見せるか注目だ。
また、初日に好スタートを切ったOkinawa Hurricanesは主軸のひとり、ザック・マデル(3.5)がTOHOKU STORMERS戦で左肩を脱臼し、負傷退場。経験豊富なハイポインターが不在となり、チームはその後のFukuoka DANDELION戦、AXE戦も敗れて、4連覇への道は潰えてしまった。仲里進(2.5)は「ザックのケガが大きく響いてしまったけれど、それは仕方がない。交代要員がいないのが僕らの課題。明日は選手一人ひとりが経験を積む場として、来年につながる試合にしたい」と話し、前を向いた。
<予選プール結果>
■プールA
TOKYO SUNS 3勝
Freedom 2勝1敗
BLITZ 1勝2敗
AXE 3敗
■プールB
TOHOKU STORMERS 3勝
Fukuoka DANDELION 2勝1敗
Okinawa Hurricanes 1勝2敗
北海道 T×T Big Dippers 3敗
<順位決定トーナメント>
BLITZ 59-35 北海道 T×T Big Dippers
Okinawa Hurricanes 32-58 AXE
<準決勝>
TOKYO SUNS 51-41 Fukuoka DANDELION
TOHOKU STORMERS 50-55 Freedom
(取材・文・撮影/荒木美晴)