車いすラグビーの世界選手権は14日、決勝トーナメントが始まった。予選リーグのプールB首位の日本は準々決勝でプールA4位のニュージーランドと対戦。終始リードを保って試合の主導権を握った日本が58-38で勝利した。
試合開始のティップオフは一度ニュージーランドにボールが渡るが、日本がすぐさま奪い返して先制。登録選手が最少の9人で挑んでいるニュージーランドは、経験豊富なキャメロン・レスリー(3.0)とヘイデン・バートンクーツ(3.0)が中心となって攻撃を組み立てるが、日本が全員ディフェンスで対応し、ターンオーバーを奪った。
試合をコントロールする日本は、若山英史(1.0)がキーエリアでポジションを取ってトライを決めるなど、ローポインターが攻撃面でも活躍。第4ピリオドは日本が8連続得点。4分近く相手に得点を許さなかった。
大会前の記者会見で、キャプテンの池透暢(3.0)は「予選を1位で通過して、反対のプールAの4位と戦いたい。疲労を溜めずにベストの状態でトップを獲りに行く流れにしたい」と話していた。そして、日本は勝負強さを発揮し、そのとおりの展開になった。15日の準決勝で日本は、準々決勝でカナダを破ったアメリカと対戦する。進化を続けるチーム同士の一戦に注目が集まる。
(取材・文・撮影/荒木美晴)