車いすラグビー — 2025/7/26 土曜日 at 20:04:46

来年のアジアパラ競技会場で新チームが躍動! 日本が全勝優勝

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決勝戦で激しいタックルを受けながらも、チーム最多の27得点をマークした橋本(右)

「2025ジャパンパラ車いすラグビー競技大会」が24日から3日間にわたり、ウイングアリーナ刈谷で開かれた。パリ2024パラリンピックで金メダルを獲得した世界ランキング1位の日本、同8位のニュージーランド、同14位の韓国の3チームが参戦。2日目まで全勝の日本は決勝で韓国と対戦し、56-49で勝利した。

パリの熱狂から約1年。日本はパリ戦士以外にも若手選手やキャリアの浅い選手らも代表に召集して臨んだ。序盤から攻め上がりリードを広げた日本だが、徐々にパスコースを読まれてカットされるなどして韓国に追い上げられ、26-26で前半を折り返した。ただ、若きエースでキャプテンを務める橋本勝也(3.5)がスピードを活かしたトライを決めてチームを鼓舞すると、日本は全員出場の一丸プレーでふたたび流れをつかみ、競り勝った。

試合後、橋本は「経験の浅い選手もどんどん声を出して、試合を重ねるごとに自信がついていった。全員出場という目標を達成し、さらに勝つことができたのは本当に意味があるものだと思う」と振り返った。

ウイングアリーナ刈谷は、2026年に愛知県で開催されるアジアパラ競技大会の車いすラグビー競技の会場となる。橋本は「観客席との距離が比較的近く、歓声がチームを勢いづけてくれたという印象」と語り、大会に向けては「パラで世界一になったのは過去のこと。世代交代したチームでも頂点を狙いにいく。今大会はフルメンバーの韓国と戦って点差をつけられずストレスが溜まる状況が続いたし、僕たちが世界一になったからといって安心できるものではない。足元をすくわれないように、チーム一丸となって戦いたい」と、言葉に力を込めた。

(取材・文・写真/荒木美晴)