北京パラリンピックは12日、国家水泳センターで車いすカーリングの決勝が行われ、中国がスウェーデンに8-3で勝利し、パラリンピック2連覇を達成した。
第4エンドでスウェーデンがスチールに成功し、2-1とリードを広げた。続く第5エンド、中国が相手のガードをかわしてハウスにストーンを集めると、スウェーデンは最終投が失投になり、中国が4得点。第6エンドでスウェーデンは1点を返すが、第7エンドで中国がダブルテイクアウトを決めて試合を優位に運ぶと、3点を追加。最終エンドの前にスウェーデンがコンシードを宣言し、中国の勝利が決まった。
中国は2010年バンクーバーと14年ソチのオリンピックに出場した岳清爽氏がヘッドコーチを務める。今大会は予選ラウンド初戦でカナダ、第2戦でスウェーデンにそれぞれ敗れる不安定なスタートとなったが、その後は勝負強さを発揮して立て直し、流れに乗った。
中国のスキップ、王海濤は「今日はみんないいプレーをした。自信があった」とコメントし、2連覇を喜んだ。
車いすカーリングは1試合8エンド制の男女混合競技。車いすに乗ったまま、助走はせずに静止した状態で、デリバリースティックを用いてストーンを投球する。ブラシで氷をこするスウィープがないため、刻々と変化する氷の状態を読み、いかに正確なショットを放つかが勝利のカギになる。
(取材・文/荒木美晴、撮影/Kohei MARUYAMA)