
ミラノ・コルティナ2026冬季パラリンピックの出場権をかけた「イェスハイム2025ワールドパラアイスホッケー最終予選大会」がノルウェーのイェスハイムで開幕した。6チームの総当たりで行われ、上位2チームがパラ行き切符を手にすることができる。2018年の平昌大会以来、2大会ぶりのパラリンピック出場を目指す日本は開幕戦で韓国と戦い、1-2で敗れた。
第1ピリオド、動きの硬い韓国に攻守でプレッシャーをかける日本。7分には自陣から出したパックに森崎天夢(FW)が反応し、相手ディフェンスと競り合いながらブルーライン付近からシュート。距離があったものの、これが見事に決まり、先制した。ところが、試合が進むにつれて動きが単調になり、試合の主導権は韓国へと移っていく。第3ピリオドの44秒に同点に追いつかれると、終盤には日本が守備から逆サイドにパスしたパックを奪われ、逆転弾を許した。
初戦に勝利して勢いに乗りたかったが、痛恨の黒星発進となった日本代表。今大会、チームの指揮を執る宮崎遼コーチは、「練習してきたものが10%も出せなかった。負けたら終わりという、とくに若い選手は今まで感じたことがないプレッシャーに向き合って戦うんだという話をしてきたけれど、しっかりマネジメントケアできなかった」と敗戦を振り返った。ただ、10月のヨーロッパ遠征で日本代表は、すでにミラノパラの出場を決めているドイツに2連勝、今大会の最終日に対戦するノルウェーにも勝利するなど、格上を相手に結果を残している。「努力して積み上げた力が、チームにはある。初戦で悪い膿が全部出たと思って、明日からの4試合はしっかり勝ち切りたい」と話し、前を向いた。

また、先制点を決めた森崎は、「負けてしまったけれど、1月に韓国と対戦した時よりもチームとして成長はしていると感じている。明日から全部勝利して、絶対にパラリンピックに行く」と力強く語った。6日は、日本はスロバキアと対戦する。
■今回がパラへのラストチャンス、6チームが「2枠」を争う
ミラノパラの出場枠は「8」。世界選手権Aプールの上位5チームがすでに出場権を獲得。イタリアも開催国枠を得ているため、残り「2」枠をこの最終予選で争う。今大会はAプールの下位3チーム(スロバキア、韓国、ノルウェー)と同Bプールの上位3チーム(日本、スウェーデン、カザフスタン ※1位はパラリンピック開催国のイタリアで今大会は不出場)の6チームが参加。総当たりで争われ、上位2チームが出場権を獲得する。
<5日の結果>
日本 1-0-0=1(1敗)
韓国 0-0-2=2(1勝)
カザフスタン 0-0-0=0(1敗)
スロバキア 3-1-2=6(1勝)
スウェーデン 0-1-0=1(1敗)
ノルウェー 3-1-4=8(1勝)
(取材・文・写真/荒木美晴)













