
パラアイスホッケーのミラノ・コルティナ2026冬季パラリンピックの出場権をかけた最終予選は7日、競技3日目を迎え、日本はカザフスタンに4-0で勝利し、通算成績を2勝1敗とした。
序盤から激しいパックの奪い合いとなるなか、日本は相手の反則によるパワープレーのチャンスでパスをまわし、フリーとなった石川雄大(DF)が右手を振り抜き、強烈なシュートを決めた。登録プレーヤーが7人と少人数で戦うカザフスタンにペナルティーが増えるなか、第2ピリオドの58秒には日本が2人多い数的有利を活かして猛攻をしかけ、ゴール前に詰めた須藤悟(DF)が追加点をマーク。主導権を握った日本は、第3ピリオドにも鵜飼祥生(FW)が2得点と気を吐き、完勝とした。
ディフェンスながら先制点を決めた石川はシュートシーンを振り返り、「(ポジション的に少し引いたところにいたが)距離のあるところから得点を狙うことが自分の仕事だし、ずっと練習してきた。落としてはいけない試合の、互いに目の色を変えて点を取りにいくという展開のなかでいいプレーができた」と胸を張った。

また、2点目を決めた須藤は、「初戦を落としたのはつらいけれど、昨日はランキング最上位のスロバキアに対して最後に取り返すという勝ち方ができたのが大きい。今日はその流れで戦えた」と、試合を振り返った。続けて、「うちのFW陣は本当にスピードが速い。ブレイクアウトはもっとできるはずだし、もっとテンポよく行けると思う。残りの試合はすべて勝ちに行く」と言葉に力を込めた。8日は試合はなく、9日に日本はスウェーデンと対戦する。
■今回がパラへのラストチャンス、6チームが「2枠」を争う
ミラノパラの出場枠は「8」。世界選手権Aプールの上位5チームがすでに出場権を獲得。イタリアも開催国枠を得ているため、残り「2」枠をこの最終予選で争う。今大会はAプールの下位3チーム(スロバキア、韓国、ノルウェー)と同Bプールの上位3チーム(日本、スウェーデン、カザフスタン ※1位はパラリンピック開催国のイタリアで今大会は不出場)の6チームが参加。総当たりで争われ、上位2チームが出場権を獲得する。
<7日の結果>
カザフスタン 0-0-0=0(3敗)
日本 1-1-2=4(2勝1敗)
スロバキア 1-0-1=2(2勝1敗)
スウェーデン 0-1-0=1(3敗)
韓国 0-0-0=0(2勝1敗)
ノルウェー 2-0-0=0(3勝)
(取材・文・写真/荒木美晴)













