現地時間の14日、準決勝の第二試合の日本対ノルウェーの試合が行われた。決勝進出をかけて戦いに臨んだ日本は、強豪を相手に優勢を保ち、第2ピリオドまで無得点に抑えるが、最終ピリオドにノルウェーの主軸・Pedersen Rolf Einar(FW)に2得点を浴び、敗退。16日の3位決定戦にまわり、カナダと対戦することになった。
前日は練習のみだった日本。十分にリフレッシュして、ほどよい緊張感でノルウェー戦に臨んだ。日本は第1ピリオド開始直後から、落ち着いた盤石のポジション取りで、ノルウェーに攻撃の形を作らせない素晴らしいスタートを切った。リンクを広く使ったパス回しに加え、縦パスからチャンス作ってゴール前に攻め込むなど、スピードと組織力を活かした多彩な攻撃力を発揮。2ピリ目までにノルウェーより多い11本のシュートを放った。
0-0で迎えた3ピリ目も高い集中力をキープ。1ピリ、2ピリと同様に日本のシュートから始まった。テンポの良い攻撃リズムを作り出し、また自分たちよりはるかに大きな体格のノルウェー選手を丁寧なチェックで抑え込んで、試合の主導権を握った。しかし、ノルウェーのパワープレーでゴール前に攻め込まれた2分42秒、2枚3枚と被せるディフェンスの隙間をPedersen Rolf Einar(FW)にパックをねじ込まれ、先制点を献上した。続く5分29秒には、再びPedersenが抜群のハンドリングで左サイドからパックを持ちあがり、左手で矢のような強烈なシュート。追加点を許した。
しかし、今日の日本は黙ってはいない。9分41秒には、日本のキャプテン・上原大祐(FW)がノルウェーディフェンスからパックを奪い取り、そのまま一人でゴール前にダッシュ。勢いに乗せたシュートを見事に決めて、価値ある1点を返した。同点に追いつきたい日本は、さらに集中力を高めて相手ゴールに攻め込む。試合残り時間20秒を切ったところで、ゴールキーパー・永瀬充をあげた全員攻撃に切り替え、最後のチャンスに託した。だが、無情にもブザーが鳴り、試合終了。念願の決勝進出はならなかった。試合後は、両チームの激闘を称え、会場から大きな拍手が送られた。
試合後、攻守に安定感を見せた遠藤隆行は、「全員が集中していて、本当に楽しく、良いプレーができたと思う。ただ、途中で打たせていい選手とそうでない選手の判断が甘くなり、結局シュートコースを防ぎきれなくて、Pedersen2本打たれてしまった。負けはしたけど、ここまでできるという収穫があった一方で、やはり試合ではコンスタントにこの調子を出さないといけないと思う。この反省を次の最後のカナダ戦につなげたい」と話した。
(原稿/荒木美晴 撮影/吉村もと)