長野が全勝で大会を制す クラブ選手権が閉幕

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女子の山本恵理選手(2列目右から4人目)も活躍した長野サンダーバーズが全勝で優勝(撮影/吉村もと)

アイススレッジホッケーのクラブ日本一を決める「日立プラントサービス杯 アイススレッジホッケー東日本クラブ選手権大会」が長野市のビッグハットで行われ、長野サンダーバーズが優勝した。2位は北海道・八戸連合バーバリアンズ、3位は東京アイスバーンズ。

頂点を目指して、白熱した試合が続いた

大会は12月20日から4日間に渡って開催され、総当たりで各チーム4試合ずつを行った。アイススレッジホッケーは下肢に障害を持つ人のための競技だが、クラブ選手権は健常者の出場が認められている。また、選手不足等でゴールキーパーが不在のチームには、他チームのゴールキーパーが加わり、試合が行われた。リンク外では和気あいあいの雰囲気だが、ゲームが始まると選手の表情は一転し、真剣そのもの。「日本一」の称号をかけて、熱い戦いが繰り広げられた。

サンダーバーズの星雄介選手は中学3年。期待の若手だ。

中北浩仁日本代表監督が指揮を執るサンダーバーズは代表の中心メンバーを多数擁しており、初戦のアイスバーンズ戦は3-0で快勝した。続いて臨んだバーバリアンズとの2試合はいずれも1点差の接戦となり、辛くも勝利。2戦目においては、先制を許して追いかける展開に持ち込まれたが、堀江航と熊谷昌治がゴールを決めて逆転に成功した。最終戦のアイスバーンズ戦も制したサンダーバーズは4戦全勝とし、優勝を飾った。

注目が集まったのは、バーバリアンズとアイスバーンズの1戦目。2-2のまま延長戦に入るが決着がつかず、両チーム3名ずつのゲームウイニングショット対決にもつれこむ。だが、いずれも失敗。緊張感が高まるなか、試合は1名ずつのショット対決へ。そして、バーバリアンズの一人目に登場した須藤悟が鮮やかに決め、ようやく白星を奪い取った。

豊富な経験でチームを引っ張ったバーバリアンズの須藤(右)と三澤のコンビ

バーバリアンズは選手登録が7名と少なく、日本代表でもある三澤英司と須藤は全試合ほぼフル出場。体力の消耗が他チームより激しいなか、さすがの存在感を見せた。一方、アイスバーンズは初戦を落とすと最後まで波に乗り切れずに失速。声を掛け合い、全員でゴールを狙ったが勝利には至らず、無念の全敗で大会を終えた。

◆試合結果

優勝 長野サンダーバーズ(4勝)
2位 北海道・八戸連合バーバリアンズ(2勝2敗)
3位 東京アイスバーンズ(4敗)

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)