【バンクーバーパラリンピック】日本、悲願のメダル獲得へ

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チーム一丸となって、史上初のメダル獲得を狙う日本代表/撮影:吉村もと

バンクーバーオリンピックにつづき、現地時間の12日にパラリンピックが開幕する。アイススレッジホッケーは、8カ国が参加。13日から、4カ国総当たりの予選リーグがスタートする。

予選は2つのグループに分かれてそれぞれ総当たり戦を行い、上位2チームが決勝リーグ進出の切符を得る。日本はアメリカ・チェコ・韓国と同組。初戦でチェコ、14日に韓国、15日に世界ランキング1位のアメリカと戦う。

◆会場:UBCサンダーバードアリーナ
◆出場国:8カ国

グループA:アメリカ(1)、日本(4)、チェコ(5)、韓国(8)

グループB:ノルウェー(2)、カナダ)(3)、イタリア(6)、スウェーデン(7)

※( )内の数字は世界ランキング

パラ2大会連続5位、その雪辱を晴らす

日本は昨年5月の世界選手権で4位に入り、バンクーバーパラリンピックの出場権を獲得した。それ以来、約9カ月間にわたって2回の海外遠征と12回におよぶ代表強化合宿を実施。試合勘を養い、戦術に磨きをかけてきた。

日本の最大の特徴は、堅い守りと世界屈指のスピードを活かした攻撃。その代名詞ともいえる遠藤隆行(DF)がトリノ大会に続いて主将としてチームをけん引する。メンバー構成はパラリンピック初出場が3名で、数々の大舞台を経験してきたベテラン勢が中心。長年にわたり培ってきたチームワークを武器に、史上初のメダル獲得をねらう。

初戦に勝利し、弾みをつけたい予選リーグ

悲願のメダル獲得に向けて、ポイントとなるのがやはり初戦のチェコ戦だろう。何としても“得点を重ねて”勝ち点を取っておきたいところだ。というのも、日本の長年の課題となっているのは、「得点力不足」。この1年間のチェコ戦の成績は、3戦して2勝1敗。2勝はいずれも延長戦でも決着がつかずもつれこんだゲームウイニングショット対決を制したもの。1敗はミスからの0-2の完封負けと、“格下”相手のゲームも安定していない。

とはいえ、この結果は選手の闘争心に火をつけた。実戦経験は日本が数段上。平常心で戦い、ミスなく本来の力を発揮すれば、おのずと勝利はみえてくるはずだ。いかに気持ち良く勝って、2戦目以降に勢いをつけるか。初戦の戦い方には大いに注目したい。

(荒木美晴)