スノーボード, 北京2022パラリンピック — 2022/3/12 土曜日 at 0:10:22

【北京2022】スノボ市川、バンクドスラローム8位で2種目入賞

by
スノーボードクロスに続き、バンクドスラロームでも8位に入った市川貴仁=雲頂スノーパーク(Kohei MARUYAMA)

北京2022パラリンピックのスノーボード競技は11日、雲頂スノーパークでバンクドスラローム決勝行われ、比較的程度の軽い下肢障害(LL2)の市川貴仁(テレマテック)が25人中8位に入った。市川は7日のスノーボードクロスも8位に入賞しており、パラリンピック初出場ながら好成績を残した。

バンクドスラロームは、バンクと呼ばれるコーナーが設けられた旗門コースを滑り切る速さを競う。2回のうち、速い方のタイムで順位を競う。市川は1回目で3位の選手と約1秒差に迫る1分11秒31をマーク。午後からの2回目は、雪質の変化もあってライン取りにミスが出てタイムを伸ばせなかったが、出場した日本人選手では最上位の8位に入った。

「スノーボードクロスで表彰台に立てなかった悔しさが残る」としながらも、初めてのパラリンピックで2種目入賞できたことについては「素直に喜びたい」と語った。同クラスの岡本圭司(牛乳石鹸共進社)は13位、田渕伸司(兵庫県立和田山特別支援学校教員)は18位だった。

比較的程度の重い下肢障害(LL1)の小栗大地(三進化学工業)は、2本目で1分14秒42とタイムを縮め、7位で2回目のパラリンピックを締めくくった。小栗は平昌大会後、レギュラースタンスから義足をつけた右足が前側、健足が後ろ側になるグーフィースタンスに変更。違和感なく滑れるようになるまで当初の予想よりも時間がかかったが、今季W杯で表彰台に乗るまで仕上げてきた。これまでの挑戦を振り返り、「悔しさはあるけれど、スタンスを変えて平昌大会よりも確実に速くなっているし、成長していると思う。これからの4年は、より実践的な練習を積んで技術をしっかりと磨いていきたい」と話した。

小須田潤太(オープンハウス)は1本目にコースアウトしたが、2本目で攻めた滑りを見せ、10位に入った。17人がエントリーした上肢障害(UL)の大岩根正隆(ベリサーブ)は、13位だった。

(取材・文/荒木美晴、撮影/Kohei MARUYAMA)