夏季競技, 車いすテニス — 2015/3/17 火曜日 at 20:58:26

パラスポーツの人材育成・普及活動に一石を投じた「第1回車いすテニスジュニア選手権大会」

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テニスを通じて、障がいを持つ子どもとその保護者のスポーツ交流・相互理解を進める「第1回車いすテニスジュニア選手権大会」が開催された=川越水上公園テニスコート

パラリンピック2連覇中の国枝慎吾らを指導する丸山弘道コーチが主催する「第1回車いすテニスジュニア選手権大会」が15日、埼玉県川越市の川越水上公園テニスコートで開催された。小学3年生から高校3年生までの男女15人が参加。14歳以下の部と15歳以上の部に分かれて試合が行われた。

男子の世界ランキング1位は国枝、女子の1位は上地結衣と、いまや世界の車いすテニス界を引っ張っているのは日本人選手だ。世間の注目度は高まり、競技に興味を持ち、始める子どもが増えている。その一方で、18歳以下のジュニアを対象にした車いすテニスの全国大会はないのが現状。そこで、「車いすテニスに励む子どもたちの晴れ舞台を作りたい」と丸山コーチが発案し、今回初めての実施に至った。

試合後に後輩たちにアドバイスする国枝

国枝と、同じく丸山コーチの指導を受ける三木拓也も、今大会は「ボランティアスタッフ」の一員として参加。コートサイドでは参加者にプレーのアドバイスする姿が見られ、「彼らがいつかトップ選手になって活躍してくれたら、と思って積極的に声をかけた」と振り返った。試合終了後には、参加者と国枝・三木両選手とのミニゲーム形式のレッスンも行われ、参加者は真剣な表情でボールを追っていた。

国枝、三木、そして観戦にかけつけた上地に話を聞くと、いずれも「自分のころは同世代の選手が少なく、大人に交じってやっていた。こういうジュニアを対象にした大会が出来るのは喜ばしいこと」と声をそろえた。

丸山コーチは、「10年越しの夢がひとつ達成できて嬉しい。車いすテニスを通した人材育成や啓もう活動の大切さを伝える機会を増やしたい」と話し、いずれ全国大会にまで育てたい、としている。

【外部リンク⇒】子どもに夢を!国枝選手のコーチ、丸山氏がジュニア大会を開催
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/2015/03/18/post_403/

参加者のコメントは以下の通り

田中愛美さん(高3)「普段は男子に交じって仮想女子選手の練習をしているので、男子との試合はやりづらかったけれど、これもいい経験。ミスを少なくするという課題は少しクリアできたと思います」

三木はこの日、撮影担当としても活躍。コートサイドでは積極的に参加者と言葉を交わした

奥山一輝君(高2)「今日は調子良かっただけに(田中選手に負けて)優勝できず悔しい。劣勢になって気持ちが焦ってしまったけれど、国枝さんや三木さんにアドバイスしてもらった通りに今後はもっと体を使って打つようにしたいです」

船水梓緒里さん(中2)「相手にリードされても自分のリズムを守るようにしました。課題はチェアワークの強化。東京パラリンピックに出場して金メダルを獲ることが目標です」

望月悠生君(小5)「憧れは国枝選手。ミスが少なくて、チェアワークがすごいと思います。国枝選手のようなプレーヤーになって、東京パラリンピックに出たいです」

福田準也君(小6)「車椅子バスケットボールチームの先輩に薦められて車いすテニスを始めました。やってみたら楽しくて、地元のスクールに通っています。今日は初めての大会で特別な緊張感を感じました」

千葉、埼玉、群馬、栃木、東京、愛知から男女15人のジュニア選手が集結した

鳴海瞭君(中2)「練習していることが大会ではなかなか発揮できないことを痛感。課題がたくさん見つかりました。また改善していきたいです」

(取材/荒木美晴・瀬長あすか、文/荒木美晴)