車いすラグビー — 2022/10/17 月曜日 at 6:59:05

【ヴァイレ2022】日本は銅メダル! 池「最後にいいラグビーができた」

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優勝は逃したものの、最後は日本らしいプレーで試合を制した日本代表=DGI Huset Vejle(デンマーク・ヴァイレ)

車いすラグビーの世界選手権は16日、3位決定戦が行われ、日本代表はデンマークに61-57で勝利し、銅メダルを獲得した。また、決勝はオーストラリアがアメリカを58-55で下し、2大会ぶりの優勝を果たした。

予選リーグでは延長戦を戦った地元のデンマーク相手に、3位決定戦では格上の実力を見せつけた。試合開始直後から、落ち着いて連携のとれた攻撃を繰り出し、守備においても丁寧かつ素早いポジショニングでデンマークの動きを封じた。第1ピリオドで4点差をつけ、そのリードを保ったまま、最後まで戦いぬいた。

日本代表のケビン・オアーヘッドコーチは、「気持ちが入った状態で、チームとしてしっかりと戦うことができた。昨日のような試合は絶対にしたくなかったので、スタートから戦う姿勢を貫いた。今日のパフォーマンスは誇りに思う」と振り返った。

<選手のコメント>

■池透暢選手(3.0)
予選は厳しい戦いだったけれど、その時の自分たちを一歩、越えられたと思う。いいラグビーができたと思う。今大会は、他国にこの競技がさらに発展していくんだと感じるレベルの強さを見せてもらった。それを超えるために、自分たちは成長していく段階に入っていくが、これ以上高めていくのは苦しさも伴うと思う。本当に厳しさを持っていかなければ、また涙をのむ形になる。そうしたヒリヒリとした中で、自分がこの競技を人生をかけてやっていく意味というものを魅力的に感じながら進んでいこうと思ったし、自分自身に対する可能性をもっともっと高いところで持とうと思わせてくれる大会だった。

■島川慎一選手(3.0)
準決勝のアメリカ戦は、立ち上がりからうまくいかないものを最後まで引きずってしまったのと、アメリカのトランジションの速さについていけなかったのが敗因。今日は日本らしいプレーができた。これが昨日できてればね。そこがやっぱり僕らの弱さ。今回、ヨーロッパ勢がすごく強くなっていると感じた。全チーム、相当レベルが高いものになっている。楽な試合がほぼない状況。僕らももっともっと強くならないといけない。

■長谷川勇基選手(0.5)
やっぱり悔しい。まだまだ勝ち切れないチームという現状を受け止めようと思う。各国のローポインターが、強くなっている。(大会を通して得たものは)セミファイナルで、3ピリオド目に点差がついてチームが沈んでいるときに、若手の橋本選手がすごくいい笑顔でプレーしていて、見習わなきゃと思った。ローポインターはあまり声が出ないというところもあって、静かでおとなしいイメージだと思うけれど、もうちょっと盛り上げて雰囲気から作り上げていきたい。

<最終順位>
1位 オーストラリア
2位 アメリカ
3位 日本
4位 デンマーク
5位 カナダ
6位 フランス
7位 イギリス
8位 ニュージーランド
9位 コロンビア
10位 ドイツ
11位 ブラジル
12位 スイス

(取材・文・撮影/荒木美晴)