【最終予選】待望の得点もイタリアに敗れて2連敗

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追い込まれた第3ピリオド、全員でつないだパックを受け、意地の一発を決めた三澤英司(撮影/吉村もと)

ソチパラリンピック最終予選は現地時間の22日、第2日目を迎えた。第1試合に登場した日本は、世界ランキング6位のイタリアと対戦し、1-2で敗れた。日本は初戦に続き、2敗目。ソチパラリンピック出場権を獲得するためには、残りの3試合をすべて勝たなければいけない厳しい状況にある。

日本1-2イタリア

長年の課題である、試合の立ちあがり。動きが硬い日本は、開始早々にピンチを招いてしまう。ゴール前のクリアミスからシュートを打たれ、一度はカットしたものの、痛恨のファール。本来はゴールキーパーしかパックを押さえてはいけないゴール前のエリア(クリーズ)でプレーヤーが押さえるミスで、相手にペナルティーショットを与えた。ここはイタリアのPlanker Florian(FW #5)のミスショットにより救われ、流れを引き寄せるかと思いきや、やはり守りが崩れて2点を許してしまう。

第2ピリオドに入ってからも、試合の主導権はイタリアが握ったまま。日本は21日の韓国戦と同様、アタッキングゾーンでセットアップができず、攻撃の糸口がつかめない。苦し紛れにパスを出すもことごとくカットされ、苦しい時間帯が続いた。

Brumo Balossetti(DF #14)が先制点を決め、喜ぶイタリアチーム

ようやく日本らしいプレーが見られたのは第3ピリオド。「気持ちを切り替えよう」とキャプテンの須藤悟(DF)が声をかけ、反撃ムードに。何度も相手陣地に攻め込んでいく。そして、6分27秒、フォワードが一斉に相手に厳しいプレスをかけ、スペースを作ったところでどのポジションもオールマイティにこなす三澤英司(DF)がミドルシュート。腕を振り抜いて放たれたパックは空を切り裂き、ゴールに吸い込まれた。

日本の終盤の追い上げは、相手イタリアの主将Chiarotti Andrea(FW #16)も「素晴らしかった」と舌を巻いたほど。だが、その後は追加点を挙げられなかった。この試合のシュート数はイタリアの23本に対して、日本はわずか4本。攻撃力不足が改めて浮き彫りになってしまった。

惜しくも得点には至らなかったが、DF円尾智彦もゴールを狙った

しかし、あと3試合が残っている。今回の登録メンバーから外れ、サポート役としてチームに帯同している選手も、ターンオーバーの本数など細かなデータを記録し、選手にフィードバックしている。「自分を信じて、仲間を信じて、闘いたい」と、今大会唯一ゴールを決めている三澤。23日のイギリス戦についても「試合後に後悔の言葉が出ないように頑張りたい」と前を向いた。中北浩仁監督も、「入り方をきっちりと修正して、イギリス戦で立て直したい」と奮起を誓った。

韓国×ドイツ戦は、激しい当たりが続き、試合後も乱闘が起こった

韓国4-1ドイツ

21日のスウェーデン戦に敗れ、何としても1勝を挙げたいドイツ。序盤は堅い守りでゴールを守った。しかし、第1ピリオドの残り1分、韓国に先制点を許すと、徐々に失速。第2ピリオドではさらに2点を失った。その後、1点を返してペースをつかみかけるも、最終ピリオドにはパワープレーのチャンスを活かせず、逆に人数がひとり少ない韓国にダメ押しの1点を許して勝負を決められた。

スウェーデン7-0イギリス

イギリスに快勝のスウェーデン、この後韓国とイタリアという厳しい戦いに臨む

初戦でドイツに競り勝ち、勢いに乗るスウェーデンがこの試合も好調をキープ。各ピリオドにコンスタントに得点を重ね、イギリスに快勝した。23日は同じく2連勝の韓国とのゲームに挑む。スウェーデンは、選手登録が最大15名のところ、10名で臨むという厳しいチーム状態にある。だが、ベテラン勢と90年代生まれの若手選手がうまく団結している印象で、存在感を放っている。来期は世界選手権Bプールに降格するものの、世界ランキング8位の底力は日本にとっても脅威となりそうだ。

■22日の試合結果

第1試合
日本 0-0-1=1(2敗)
イタリア 2-0-0=2(2勝)
(日本得点 ①#25三澤)

第2試合
ドイツ 0-1-0=1(2敗)
韓国 1-2-1=4(2勝)

第3試合
スウェーデン 2-1-4=7(2勝)
イギリス 0-0-0=0(2敗)

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)