2年に一度のパラバドミントンの世界選手権が20日、スイス・バーゼルで開幕する。東京2020パラリンピック出場に必要な獲得ポイントが通常の2倍になる重要な大会。日本代表選手は19日、実際のコートで公式練習に臨み、シャトルの飛び方や動きを入念に確認した。
一般のバドミントンの世界選手権も一足先に19日から同会場のメインアリーナで実施されている。厳密にいうと、パラバドミントンはメインアリーナに隣接するホールが会場となるため、一般の選手と隣り合うコートで試合をするわけではないが、会場全体が熱気に包まれている。
上肢障害男子SU5の今井大湧(日体大)は、公式練習前に桃田賢斗(NTT東日本)のシングルス初戦を観戦したといい、「間近でトッププレーヤーの試合を観て刺激を受けた。桃田選手は動きが速く、自分と同じ左利きなので、すごく参考になる」とコメント。自身は今大会はシングルスのみにエントリーしており、「優勝するつもりで練習してきた。自信を持って本番に臨みたい」と意気込みを語ってくれた。
今大会、立位と車いすの試合はそれぞれ別ホールで行われる。車いすのフロアは特設コートが設置された。車いす女子WH2の山崎悠麻(NTT都市開発)は、「通常の板張りではなく床が滑りやすいので、タイヤの空気圧を変えてみたりして対応しようと思う。シャトルは力いっぱい打たないと飛ばない」と印象を語り、「試合でどう攻めていくか考えていきたい」と力強く話す。
山崎はシングルスで第2シード、WH1里見紗李奈(同)と組むダブルスで第1シードに入っており、「ダブルスで優勝、シングルスでメダルを獲って帰りたい」と話し、本番に向けて気持ちを上げていた。
大会は25日まで。各クラスとも予選リーグが行われ、最終日に決勝が実施される。
(取材・文・撮影/荒木美晴)