車いすテニス — 2025/4/17 木曜日 at 20:10:59

【飯塚2025】三木が準々決勝進出、複は荒井組、田中組が大接戦制す

by
接戦となった初戦を勝利で飾った三木==いいづかスポーツ・リゾートテニスコート

「天皇杯・皇后杯 第41回飯塚国際車いすテニス大会(Japan Open 2025)」は17日、大会3日目を迎え、男女シングルスの2回戦とダブルスの準々決勝が行われた。

男子の世界ランキング8位で第5シードの三木拓也(トヨタ自動車)は、同19位の21歳、マーティン・テア・ヘフテ(オランダ)と対戦し、7-5、6-3で勝利。準々決勝に駒を進めた。第1ゲームは相手の勢いが勝りリードを許すが、要所でポイントを奪い、ゲームカウントを4-4のタイに戻した三木。第9ゲームはキープされるが、そこから3ゲーム連取に成功した。第2セットは、三木がいきなりブレークに成功。第6ゲームは0-40とポイント先行されるも、そこから粘りを見せて逆転。その後も試合を優位に進めてタフな試合を勝ち切った。

この日はコート上に強風が吹き込み、サーブのトスが流れてやり直す場面がしばしば見られた。加えて、相手のサービスリターンが冴えていたこともあり、「難しい試合だった」と振り返った三木。それでも豊富な経験に裏打ちされた冷静な試合運びで、試合の主導権を握り続けた。「本当はもっと攻撃的に行きたいところだったけれど、リスクを追わずに、自分のエゴを出さずに、根気強く勝ちにつなげることができたのが良かった」と分析した。準々決勝は、2回戦で荒井大輔(BNPパリバ)を下したステファン・ウデ(フランス)と対戦する。

その荒井は、男子ダブルスでロビン・グローネウド(オランダ)とペアを組み、準々決勝で第5シードのフランスペアと対戦。第1セットを落とすも、第2セットを取り返し、スーパータイブレークへ突入。序盤はリードを許したが、追いついたあとは互いに相手のマッチポイントをしのぎあう大接戦に。そして、最後は荒井組が相手のアウトミスを誘って15-13で勝利した。

女子シングルスは、田中愛美(長谷工コーポレーション)が世界ランキング5位の李暁輝(中国)にストレートで敗れた。今年に入って4度目の対戦で、直前の韓国シリーズでは1勝1敗の戦績だ。田中の持ち味であるディフェンシブなプレーで試合を構築したいところだったが、強風の影響と相手の強打の前にリズムをつかみ切れなかった。田中はダブルスで朱珍珍(中国)とペアを組み、第1シードとしてオランダペアと対戦。4-6、7-5とし、スーパータイブレークでは11-5で押し切り、2時間50分にわたる熱戦を制した。

クアードのダブルスでは、宇佐美慧(LINEヤフー)がフィン・ブロードベント(オーストラリア)とペアを組み、準々決勝に進出したが、第1シードのガイ・サッソン(イスラエル)、ニールス・フィンク(オランダ)組にストレートで敗れた。シングルスは2回戦までに日本人選手は全員敗退している。

(取材・文・写真/荒木美晴)