ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会は現地時間の12日、パラアイスホッケーのプレーオフが行われ、日本はイタリアに0-5で敗れた。
第1ピリオド、日本は相手の素早いディフェンスに冷静に対応。序盤には、混戦でパックを奪った新津和良(FW)からのパスを河原優星(FW)が受けてシュートまで持ち込むが、GKに阻まれた。日本は攻撃力の高いニコ・ランデロス(DF)に対し、松下真大(DF)や石川雄大(DF)らが身体を入れた守備で何度も食い止めたものの、中盤にペナルティを取られて数的不利となり、ランデロスに得点を許した。その後はGK堀江航の好セーブもあり、日本は徐々に攻撃のリズムを作って攻め込んだ。
しかし、第2ピリオドに入ると日本は再び反則を取られ、相手のパワープレーで追加点を許す。ランデロスにゴール裏から回り込まれ、パックをスティックに乗せたまま押し込まれた。イタリアにもペナルティがあり、日本が数的有利となる場面もあったが得点には至らず、逆に2失点を喫した。
地元・イタリアの大声援に負けないくらいの日本の応援団のエールを受け、第3ピリオドはこれまでディフェンスでプレーしていた森崎天夢がフォワードに上がり、伊藤樹(FW)、鵜飼祥生(FW)との20歳の“同級生トリオ”でスピードを活かした反撃に出る。中盤に日本の反則で2人が同時にペナルティボックスに入り、3人対5人となるピンチを迎えるが、ここはしのいだ日本。残り2分で女子の福西朱莉(DF)や塩谷吉寛(DF)が出場して守りを固めるが、最後にイタリアに5点目を許した。
今大会、出場時間を伸ばしている松下は、「イタリアは経験豊富な選手が多く、ゲームの難しさを感じた。日本の応援団の存在には、本当に力をもらっている。最終戦ではその声援に応えられるよう、しっかりと試合をしたい」と話し、森崎もまた「DFからFWに変わっても自分のプレーができたのは良かった。ただ、連携ミスもあったので、互いに声を掛け合って最終戦では修正して勝ちたい」と語り、前を向いた。
プレーオフのもうひと試合のスロバキア対ドイツの試合は3-3と決着がつかず、今大会初となる10分間の延長戦に突入した。ドイツはペナルティにより数的不利な状況から延長戦を迎えたが、このピンチをしのぐと、6分にここまでチームの全得点をマークしているフェリックス・シュラーダー(FW)が決勝ゴールを決め、劇的な勝利をおさめた。ドイツのパラリンピック出場は2006年のトリノ大会以来で、20年ぶりの勝利に感情を爆発させていた。この結果、13日の7-8位決定戦で日本は予選リーグで敗れているスロバキアと再び対戦する。
(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)
MA SPORTS 代表者、ライター