陸上 — 2016/5/2 月曜日 at 0:05:44

男子走幅跳で山本篤が6m56の世界記録樹立! 女子は高桑が100m、中西が走幅跳でアジア新!

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世界新記録 山本篤

男子走幅跳のT42クラスで6m56の世界記録をマークし、電光掲示板を指さす山本篤=コカ・コーラウエストスポーツパーク

パラ陸上の国内最高峰の大会である「第27回日本パラ陸上競技選手権大会」が4月29日、5月1日の2日間、鳥取市のコカ・コーラウエストスポーツパークで開かれた。9月のリオパラリンピックの選考会を兼ねており、多くの国内トップ選手が参加した。

滞空時間の長い山本の跳躍に会場も沸いた

滞空時間の長い山本の跳躍に会場も沸いた

2日目の男子走幅跳の切断などのクラスで世界記録が誕生した。昨年の世界選手権金メダリストの山本篤(T42 /スズキ浜松AC)が、4本目の跳躍で6m56をマーク。世界記録を3㎝上回る大ジャンプで、記録を確認すると力強くガッツポーズを作ってみせた。直前に目の前で女子の中西麻耶(T44/大分県身障陸協)が5m51でアジア新を更新しており、大きな刺激を受けた。「(リオに向けて)金メダルが近くなった。勝負をかけていきたい」と自信を口にした。

そして、中西は1、2本目はファウルで、3本目で記録を出した。「攻めの姿勢でいこうと思っていた。会心のジャンプではなかったけれど、追い込まれてから決められたのはよかった」と笑顔を見せた。

T44クラスの100mを制した高桑は「自分の走りに集中できた」

T44クラスの100mを制した高桑は「自分の走りに集中できた」

注目が集まったのは、女子100m。各クラスで日本記録が誕生した。まず、左脚に義足をつけて走る高桑早生(T44/エイベックス・グループ・ホールディングス)がアジア新記録となる13秒59で優勝。昨年の世界選手権に初出場したT42クラスの前川楓(チームKAITEKI)も日本記録をマークした。

また、一般のハンドボール選手から昨年3月にパラ陸上に転向し、今年から右腕に競技用の義手を使い好調をキープしている辻沙絵(T47/日本体育大学)が12秒86をマーク。この記録は、立位では日本人初の12秒台。「記録は嬉しいが、世界で戦うためにはさらにレベルアップしないと」と前を向いた。軽度の脳性麻痺などのT38クラスでは髙松佑圭(堺ファインズ)、視覚障害の佐藤智美(T13/東邦銀行)も日本記録を樹立した。

車いすのクラスでは、昨年の世界選手権400mで優勝し、リオ代表への推薦が内定している佐藤友祈(T52/WORLD-AC)がその400mと1500mで頂点に。また、佐藤と同じ実業団チームで練習する生馬知季(T54)が接戦の100mを制した。同クラスでベテランの永尾嘉章(ANAORI A.C)は400mで優勝し、100mで敗れた生馬にリベンジした。

円盤投から砲丸投へ。挑戦を続ける67歳の大井

円盤投から砲丸投へ。挑戦を続ける67歳の大井

アテネ、北京パラの男子円盤投メダリスト大井利江(北海道・東北身障陸協)は、今大会は砲丸投で出場。リオでは大井のF53クラスの円盤投が実施されないためで、麻痺が残る利き腕ではなく左手で投げて、2位に大差をつける6m27を記録した。男子T47クラスの走幅跳では、昨年の世界選手権6位の芦田創(トヨタ自動車)が6m71を跳び、自身が持つ日本記録を更新した。

(取材・文/荒木美晴、撮影/吉村もと)