車いすテニス — 2025/9/29 月曜日 at 21:04:42

【JO2025】小田が3連覇! 決勝で荒井にストレート勝利!

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シングルス決勝でストレート勝ちをおさめた
小田。大会3連覇を果たした=有明コロシアム(撮影/植原義晴)

「木下グループ車いすテニスチャンピオンシップス2025」は29日日、シングルス決勝がセンターコートの有明コロシアムで行われた。世界ランキング1位で第1シードの小田凱人(東海理化)が第2シードの荒井大輔(BNPパリバ)を6-0、6-0で下し、3度目の優勝を果たした。

第1セットは小田のサーブからスタート。キレのあるコースを突いたサーブで荒井のリターンアウトやネットミスを誘い、第1ゲームをラブゲームでキープした小田。第3ゲームまで荒井に1ポイントも与えない展開を作り、試合をリードした。小田は第2セットも最後まで主導権を握り、完勝とした。

小田と荒井はかつて岐阜車いすテニスクラブでともに練習に励んだ仲。車いすテニスを始めたばかりの小田を知る荒井は、「有明のセンターコートでふたりでテニスをやる日が来るとは」と感慨深げに話す。そして、「他のどの選手よりも、凱人に負けたくない気持ちがあったと思う。それだけに、スタートで気合が入りすぎたというのもあるが、それ以上に凱人のサーブとリターンが良かった」と小田のプレーを称賛した。

一方の小田も「荒井さんから海外ツアーの情報を教えてもらったり、昔の思い出がたくさんある。こうして同じ舞台を対戦相手として共有できたことが、すごくうれしい。本当に最高な日、思い出に残る試合になった」と笑顔を見せた。

息の合ったプレーでダブルスの頂点に立った高野(右)・ユソフ組

また、ダブルスの決勝はショーコートで行われた。髙野頌吾(かんぽ生命)/モハマド・ユソフ(マレーシア)組が藤本佳伸(GA technologies)/河野直史(ロイヤリティマーケティング)組を6-2、6-3で退け、頂点に立った。

高野がユソフと組むのは、2024年の大阪オープン、高雄オープン(台湾)に続いて3度目。いずれも優勝しており、二人で組んで3度目のタイトルとなった。「ユソフ選手はダブルスのスペシャリスト。彼にどんなボールが行っても必ず返してくれるし、僕がミスをしたときは『ナイストライ』と言って盛り立ててくれた。自分の動きを予測して動いてくれるからこそ、自由にプレーすることができた」と話し、パートナーに感謝していた。ユソフもまた、「ショウゴは英語が上手いし、コミュニケーションがしっかり取れたことが勝利のポイントになった」と笑顔を見せていた。ユソフは前回大会では藤本とペアを組んで優勝しており、見事2連覇達成となった。

(取材・文/荒木美晴、写真/植原義晴)