
パラアイスホッケーの世界選手権Bプールが9月6日から6日間にわたってカザフスタンのアスタナで開催された。イタリア、日本、スウェーデン、カザフスタン、フィンランド、フランスの6カ国が参加し、総当たり戦を行った。日本は最終戦でイタリアに敗れたものの、4勝1敗で2位となり、来季のAプール昇格と11月のパラリンピック最終予選の出場を決めた。
日本は開幕戦でフランスに20-0と大勝。続くカザフスタンに6-0、スウェーデンに4-1、フィンランドに12-0で勝利し、4連勝とした。最終戦は同じく全勝のイタリアと対戦。第1ピリオドで先制を許すが、第2ピリオドに今大会のセンターフォワードを任された鵜飼祥生(東海アイスアークス)が同点弾をマーク。さらに、日本のペナルティで1人少ない状況ながら、キャプテンの熊谷昌治(長野サンダーバーズ)がスピードを活かしてパックを運び、強烈なミドルシュートを決めた。このショートハンドゴールで逆転した日本。しかし、その後はイタリアに3点を追加され、2-4で敗れた。
ミラノ・コルティナダンペッツォ2026パラリンピックのパラアイスホッケー競技の出場枠は「8」。すでに世界選手権Aプールの上位5チーム(アメリカ、カナダ、チェコ、中国、ドイツ)が出場権を獲得している。残りの「3」枠をかけて、Aプール下位3チーム(スロバキア、韓国、ノルウェー)と今回のBプールの上位3チーム(イタリア、日本、スウェーデン)による最終予選を行うが、現時点で開催国のイタリアが「8枠目(開催国枠)」を保持しているため、実質上位2位以内に入ることが出場切符獲得の条件となる。
(取材・文/荒木美晴)